愛犬の嘔吐の原因と対処法は?緊急時の見分け方について解説!

実はワンちゃんが吐くのは珍しいことではありません。しかし、嘔吐が続いたり、食欲や元気がないなどの異常や症状の変化は、何かの病気のサインかもしれません。
ワンちゃんが嘔吐をしてしまう原因や、病院に行く必要性、予防や対処法などをまとめてみました。

ワンちゃんの嘔吐について

『嘔吐』は、口から胃の内容物を吐き出してしまう症状です。似たような症状として、食道内のものを吐き出してしまう『吐出』という症状がありますが、これらはまったく別物です。
『嘔吐』と『吐出』の見分け方は、吐き出す前に予備動作があるかどうかです。『嘔吐』の場合は吐く前に「おえっ、おえっ」という仕草があり、その後に吐き出しますが、『吐出』は前触れなく突然吐き出します。

ワンちゃんの嘔吐の原因

嘔吐は異物や毒物などを吐き出す防御反応ですが、原因が明らかで一時的なものもあれば、何らかの重度の障害等によって引き起こされたもので命に関わる病気のサインである可能性もあります。

消化器の病気

消化器系の病気では「炎症」、「腫瘍」、「閉塞」といった問題が起こると嘔吐が見られます。

主な消化器系の病気としては
・胃腸炎
・膵炎
・胃腸の腫瘍
・腸閉塞
などが挙げられます。

「炎症」は急性と慢性に分けられ、急性の場合は激しく何度も嘔吐します。慢性の場合は長期に渡って嘔吐が続きます。代表的な炎症性疾患としては「胃腸炎」や「膵炎」などがあります。
「腫瘍」は外からは見えないため、診断が難しい場合があります。嘔吐する場合は「胃腸の腫瘍」の可能性があります。
「閉塞」は異物誤飲が原因となることが最も多く、
症状としては嘔吐以外に元気や食欲がなくなったり、下痢になったりすることがあります。

感染症

感染症で嘔吐が見られる場合は以下のような感染症の可能性があります。いずれの感染症も元気や食欲が減退することが多いです。

主な感染症の病気としては
犬パルボウィルス感染症
犬コロナウィルス感染症
犬伝染性肝炎
犬レプトスピラ病
犬ジステンパーウィルス感染症
などが挙げられます。

「犬パルボウイルス感染症」は、ウィルスを保有したワンちゃんの排泄物等から口や鼻を通して感染します。出血性の下痢も見られ、嘔吐がかなり激しくなります。
「犬コロナウイルス感染症」もウィルスを保有したワンちゃんの排泄物から感染し、嘔吐や下痢が見られます。単独ではあまり重症化しませんが、先述の「犬パルボウィルス」と混合感染すると重症化することがあります。
「犬伝染性肝炎」は肝炎、粘膜の出血、下痢や腹痛が見られます。
「犬レプトスピラ病」はネズミなどの保菌動物の尿といった汚染された排泄物が口や鼻を通して感染し、肝臓や腎臓の障害、発熱なども見られます。なお「犬レプトスピラ感染症」は人間にも感染する恐れのある感染症です。
「犬ジステンパーウィルス」は人間の麻疹(はしか)とよく似たウィルスで、強い伝染力があります。感染すると死亡率が高く、回復しても後遺症が残ることがあります。

中毒

人間にとって無害な食べ物でもワンちゃんにとっては中毒症状を引き起こしてしまうものも多くあります。
例えば、チョコレートやココアによってワンちゃんが嘔吐や下痢、神経症状などを起こす危険があります。また、ぶどうやレーズンを食べると、嘔吐に加え急性腎不全に陥ることがあります。

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逆流性胃炎

ワンちゃんが黄色い液体や白っぽい泡を吐く場合は、多くの場合他に症状がなく元気で食欲があることが多いです。
これは空腹が原因で逆流性胃炎(胆汁嘔吐症候群)と言われる症状である可能性があります。一般的に朝お腹を空かせて嘔吐するケースが多い為、寝る前に食事を取らせる等によって症状がなくなります。
万一空腹対策しても嘔吐が続く場合にはかかりつけの獣医さんに相談しましょう。

草を食べて嘔吐する

ワンちゃんはよく散歩中に草を食べることがあります。この動作の理由ははっきりとは分かっていませんが、「繊維質を摂取している」「特別な栄養素を取ろうとしている」などと言われています。
ただし、草が除草剤や他のワンちゃんや猫の排泄物に汚染されている可能性があるので、なるべく食べさせないようにしましょう。

ストレス

強いストレスや恐怖、痛みを感じることで嘔吐することがあります。人間でも強いストレス等で嘔吐を催すことはありますが、ワンちゃんでは稀だと言われています。

ワンちゃんが嘔吐した時のチェックポイント

ワンちゃんが嘔吐を繰り返す場合、獣医さんが速やかに診断できるように以下の項目をチェックしておきましょう。

□ 吐いたのは一時的か、何度も履いているか?
□ 吐いた後に食欲はあるか?
□ 吐いた後の犬の様子はどうか?
□ 嘔吐に加え下痢をしていないか?
□ 吐いたのは食後どれくらい後か?
□ 吐いた時、血液や異物の混入がないか?
□ 異物や中毒性物質を口にした可能性はあるか?

嘔吐後しばらく様子を見ても大丈夫なケース3つ

ワンちゃんが吐くと飼い主さんは不安になってしまうものですが、人間と比べワンちゃんは比較的よく吐く動物なので、吐いたからといって必ずしも重症な病気という訳ではありません。

原因が明らかで、症状が改善される場合はしばらく様子を見ても問題ありません。
・嘔吐後、元気な様子である
・嘔吐以外他の症状がない
・嘔吐が一時的で繰り返さない
具体的には次のようなケースで、吐いた後も元気で食欲もあればしばらく様子を見てみましょう。

フードを慌てて食べて吐くケース

食欲の旺盛なワンちゃんがフードを急いで食べて、そのすぐ後に吐くことがあります。
吐いた後も元気で、吐き戻したものをまた食べてしまうこともあります。
これは慌てて食べたものが未消化のまま吐き出されただけなので、特に心配はいりません。

白い泡や黄色の液体を吐いたが、元気で食欲があるケース

黄色い液体や白っぽい泡を吐いた場合は、空腹で胃液や胆汁が逆流した逆流性胃炎(胆汁嘔吐症候群)と考えられます。逆流性胃炎(胆汁嘔吐症候群)の場合嘔吐後に食欲があれば特に問題はありません。しかし、食欲がない場合は病気が隠れている可能性があるので注意しましょう。

草を食べて吐いた後、元気で食欲があるケース

散歩中に草を食べて吐くこともよくあります。先述の通り「繊維質を摂取している」「特別な栄養素を取ろうとしている」「胸焼けを起こし、食べ物や余分な胃酸を吐き出そうとしている」と言われています。
これは体にとって悪いものを排出する生理現象なので、何度も繰り返さなければ問題ありません。しかし嘔吐した後に食欲がない場合は獣医さんに診てもらいましょう。

嘔吐後すぐに病院へ連れて行くべきケース8つ

嘔吐の中には様々な病気が関連している可能性もあります。
一過性で繰り返さなければ心配いりませんが、少しでも気になるサインが見られたら、すぐに獣医さんに相談しましょう。
病院に行く際、嘔吐物は治療の大きなヒントになる為、拭き取ったティッシュや嘔吐物そのものを包み獣医さんに見せるようにしましょう。

嘔吐は一度だけだが食欲がないケース

嘔吐は一度だけだが食欲がない場合はすぐ獣医さんに連れて行きましょう。重篤な病気のサインである可能性があります。

繰り返し吐くケース

一度吐いただけで元気な場合はしばらく様子を見ても大丈夫ですが、繰り返し吐く場合は消化器系の病気や異物の誤飲、中毒、感染症などの可能性がある為、すぐに病院へ連れて行ってください。

嘔吐物に血が混じっているケース

鮮血を吐く場合は、肺や気管支などの呼吸器からの出血である可能性があります。また重度の胃潰瘍や食道の病気などの場合にも鮮血を吐くことがあります。その他、先の尖ったおもちゃなどで口の中をケガしてしまい、血が混じってしまっている可能性もあります。出血している場合、何かしらの異常が起きていおり、危険な状態である可能性もある為、嘔吐物を持参し獣医さんに診てもらいましょう。

嘔吐物に異物が混ざっているケース

嘔吐物の中におもちゃの破片や植物など、フードやおやつ以外のものが混入していたら要注意です。誤飲や誤食の可能性が高く中毒症状や腸閉塞などになり、最悪の場合命を落としてしまうこともあります。異物を吐き出した場合にはすぐに獣医さんに連れて行きましょう。

吐こうとしてるのに吐き出せないケース

吐こうとしているのに吐けない原因の1つとして考えられるのは「胃拡張」「胃捻転症候群」です。「胃拡張」は胃が多量のガスで膨れ上がってしまうこと、「胃捻転」胃がねじれてしまうことを言います。食後数時間以内に発症することが多く、「吐きそうで吐かない」症状や「お腹が膨らんでいる」といった症状がみられます。命にかかわることもある病気の為、こちらもすぐに動物病院に連れて行きましょう。

嘔吐物が便の臭いがするケース

嘔吐物が便の匂いがする場合は、腸閉塞を起こしている疑いがあります。この場合も速やかに獣医さんに連れていきましょう。

嘔吐し腹痛を伴っているケース

嘔吐した後、背中を丸めるようにうずくまっている場合やお腹を触ると嫌がる場合は腹痛の可能性があり何らかの病気のサインである可能性があります。こちらも速やかに獣医さんに診てもらいましょう。

下痢など他の症状が伴うケース

その他、下痢や発熱など嘔吐以外にも激しい症状を伴う場合は、緊急性が高い可能性があります。

嘔吐後のケア

嘔吐後は絶食状態で様子を見ましょう。嘔吐する気配がなければ少しずつ水を与え、それでも吐かないようであれば徐々に与える水の量を増やします。
水を与えても吐かない様であれば、次はフードを与えます。こちらも最初は少量から様子を見て徐々に量を増やしましょう。
下痢をしている場合は脱水症状を引き起こす可能性もある為、注意しましょう。点滴等が必要な場合もある為、獣医さんに相談し指示を仰ぎましょう。

まとめ

ワンちゃんは人間に比べ吐きやすい動物であり、その点病気と病気でない場合の区別が付きにくいという難点があります。また嘔吐の原因によっては命に関わる可能性もあります。嘔吐が見られたら丁寧に観察をし必要に応じて獣医さんに相談しましょう。

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