犬に洋服は必要?洋服を着せるメリットやデメリット、選び方、注意点をご紹介☆

こんにちは。ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。

最近では犬に服を着せている人も多く見かけるようになりました。

「おしゃれ」「かわいい」と思う人もいる一方で、「無理矢理着せたらかわいそう」「犬には毛皮があるから洋服なんて必要ない」と思う人もいると思います。

今回は犬の服のデメリットとメリット、サイズ選びのヒントなどを解説します。

犬に洋服は必要?

犬に洋服が必要かどうかについては、状況や犬種によっては洋服が必要になってきます。

例えば、抜け毛が落ちないように周りへの配慮が必要な場所に行く時や皮膚炎の治療中や術後などには必要になるでしょう。

また、犬と泊まれる宿やドッグカフェなどの利用の際はマナーベルトや洋服の着用を求められる場合も多いです。

犬に洋服を着せるメリット

犬に洋服が必要かどうか先程少し触れましたが、具体的には次のようなメリットがあります。

天候によらず散歩に行ける

犬には毎日散歩が欠かせません。

外の天気が雨でも雪でも、愛犬はお構いなしで散歩に行きたがります。

洋服を着せるメリットの1つは、お散歩の時に雨で濡れないように、雪の日には防寒対策や愛犬の被毛に雪が絡まるのを防ぐ効果もあります。

そんな愛犬の体を汚してしまう雨や雪への対策として、また愛犬の体調管理に役立つアイテムとして、必要なのが犬の洋服なのです。

洋服は簡単に洗うことができますが、雨などで愛犬の体が汚れてしまった場合は洗って乾かすとなると重労働ですし、雨の日の散歩ごと愛犬の身体を洗わなくてはならないと考えると散歩がおっくうになってしまいますね。

犬の洋服は、雨や雪の日の散歩にとても役に立つものなのです。

暑さ寒さ対策

暑さや寒さに弱い犬やシングルコートの犬種、そして短毛種などは、洋服が必要だと言われています。

暑さに弱い犬種は短頭種と呼ばれるパグやシーズー、寒い国が原産国のサモエドやシベリアンハスキーなどが該当します。

逆に寒さに弱い犬種は小型犬のチワワやヨークシャーテリア、トイプードルなど、そして短毛種のミニチュアピンシャー、ウィペットなどが該当します。

犬は毛で覆われとり寒さに強く、雪の中で走り回るイメージが強い方も多いと思いますが、体の大きさに対し表面積が広い小型犬やシングルコートの犬種は、体の熱を放散しやすいため寒さが苦手です。

また、昔は屋外で飼うことが一般的だったものの、近年では室内で暮らす犬が増えています。

室内犬は外飼い犬の様に体温調節が上手に出来ません。

また、犬種によらず、まだ体ができあがっていない子犬や体温調節機能が低下した老犬も洋服が必要です。

抜け毛のマナー対策

犬が服を着ることによって、抜け毛が飛び散るのをある程度防ぐことが期待できます。

特にダブルコートの犬種は、換毛期のタイミングの抜け毛の飛び散りに頭を悩ませている飼い主さんも多いと思います。

抜け毛の飛散を防ぐ一番の方法はこまめなブラッシングですが、それでも追いつかないほどに抜けてしまうという場合には、薄手の服を着せてあげるというのもひとつの方法です。

お家の中では毛は掃除しやすいですが、外出時は落ちた毛をいちいち掃除できませんよね。

また、散歩中に愛犬が他の人の足などに触れてしまった場合には、抜けた毛が相手の洋服を汚してしまう事もあるかもしれません。

犬の洋服は自宅だけでなく、ドッグカフェや宿泊施設を利用する時に被毛をまき散らさないためのマナーとしても活用できます。

また、人がたくさんいる場所へお出かけする場合、犬アレルギーの方もいるかもしれません。

犬アレルギーに反応してしまう原因は「犬の毛」や「犬のフケ」がほとんどなので、その犬の毛やフケを落とさないようにする犬服はとても役に立ちますね。

お出かけする際は、抜け毛防止やマナーの1つとしても犬の洋服を着用する事をオススメします。

病気やケガの予防

室内犬にとってお家の外は、人間にとっては少し危ない程度でも犬にとっては生命に関わるほど危ないことがあります。

道路を走る車や自転車はもちろん気をつけると思いますが、住宅の植え込みに生えている枝や金網で傷つくこともあります。

また、季節によっては虫や植物の影響でアレルギーが出てしまうこともあるかもしれません。

そんな時、洋服を身に着けていれば体を守ることができます。

この他、日光への対策としても愛犬に服を着せるのは有効です。

人間同様犬の場合も、日光の影響で皮膚炎などの症状が現れることがあります。

中でも、毛の白い犬は強い紫外線を過剰に浴びると日光過敏症になってしまいやすいです。

特にお腹の毛が薄い部分や鼻の上などに症状が出やすく、進行すると皮膚ガンになる可能性もある危険な症状です。

このように一見すると飼い主の好みで着させられているように思える服も愛犬を守るために有効な手段といえます。

術後服として

手術後や体のどこかに痛みやかゆみがあり患部を愛犬が気にしてる場合、術後服を着せることで患部を舐めたり掻いたりするのを防げます。

もちろん手術後にはエリザベスカラーを装着することも有効ではありますが、動きが制限されるため犬にとって快適なものではありません。

ケージの出入りや水を飲むなど必要な行動が普段通りに行える術後服は、犬への負担やストレスがほとんどないため、広く周知されることになりました。

術後服には見えない、かわいらしいデザインのものも増えてきています。

犬に洋服を着せるデメリット

上記のように、犬の洋服には沢山のメリットがあります。

しかし、本来動物の体は原産国の環境に合わせて身一つで生きていけるようになっているため服を着ることでデメリットが発生することもあります。

ストレスのもとになることも

犬は本来服を着る動物ではありません。

人間にとっての服の機能を被毛が担っているため、犬に服を着せるということは、服の上にさらに服を重ねているようなものなのです。

服を着ることに慣れていない犬にはとてもストレスに感じている可能性があります。

服を着せた時に襟元を噛もうとしたり、裾を噛もうとクルクル回っているのはストレスのサインです。

初めはデザインで選ぶのではなく、慣れるまでは機能性や犬の負担にならないシンプルな服からスタートし、袖があるような物は避けた方が良いでしょう。

とはいえ、服を着せることによるメリットもあるので、全てマイナスというわけではありません。

そのため、愛犬に服を着せようと思うのなら、「袖のない着せやすい服から慣らす」「服を着るときにおやつをあげる」など、段階経たりご褒美をあげたりして、少しずつ服に慣らしていくようにしましょう。

体温調節の妨げになってしまうことも

犬種による部分が大きいですが、大型犬や元々が狩猟犬だった犬種に服を着せると必要以上に体温が上がってしまうことがあります。

室内犬や愛玩犬の場合にとっては服を着せることが寒さ・暑さ対策に有効な手段となる為、この部分は犬種によってメリットにもデメリットにもなってしまいます。

また、犬は自分で服を脱ぐことができません。

そのため夏に通気性のよくない服を着せると脱水症状になることがあります。

冬場は一度服を着せたら暑くても服を脱ぐことができないので、体温調整できずそのまま熱が籠ってしまうこともあります。

犬に服を着せる場合は、着せて満足するのではなく常に様子に気を配りいつでも脱がせられるようにしましょう。

毛玉のもとになってしまうことも

犬に服を着せることで、生地と被毛が擦れて毛玉ができてしまうことがあります。

短毛種よりも長毛種の方が毛玉ができやすいので、脱がせた後はケアのためにも定期的なブラッシングが必要です。

特に脇やお腹の辺りに毛玉ができやすい傾向があります。

そのままにしておくと、毛玉が増え通気性が悪くなることで蒸れて汚れが溜まってしまい、細菌が繁殖して皮膚病になる可能性が高くなります。

また、服の脱着により生じる静電気にも注意が必要です。

化学繊維の服は、特に静電気が起こりやすいのですが、静電気が発生すると毛玉ができやすくなります。

愛犬の健康のためにも犬の服は安さだけで選ぶのではなく、化学繊維は避け天然素材など着心地のいいものを選んであげましょう。

引きちぎって誤食のリスクも

犬はその旺盛な好奇心から、どんなものでも口に入れようとします。

そして人間の歯と違い犬の歯は食べ物を引きちぎることに特化されています。

犬は歯で引きちぎった食べ物を丸呑みするので、基本的に口に入ってしまったものは噛まずに飲み込んでしまうのです。

愛犬の服に可愛さを求める人は、装飾の多い服を選んでしまうこともあるかもしれませんが、装飾は小さく取れやすいので誤飲の危険が高くなります。

そのため、引きちぎってしまうリスクがある場合は、安全性を優先して服のデザインは可能な限りシンプルで着せやすく動きやすい機能的な服を選ぶことをおすすめします。

犬の洋服の選び方のポイント

犬の洋服は種類もデザインも豊富です。

種類が多い分、選ぶのも大変です。

ここで犬の洋服選びのポイントを見ていきましょう。

犬種やメーカーでサイズが違うことも

犬の洋服は表示されているサイズは「S・M・L」または、「2号・3号」等数字表記のどちらかであることがほとんどですが、同じ表記でもメーカーによりサイズは異なります。

そのため服のサイズだけで購入してしまうと、実際に着させてみたら「大きかった」または「小さかった」ということになりかねません。

また、小型犬、中型犬、大型犬の定義も定まっておらず、メーカーによって様々なので、犬の大きさや犬種で選ぶのもおすすめできません。

可能であれば、試着して確認するのがベストです。

インターネットなど通販サイトであれば、愛犬のサイズを測った上で気になった場合には問い合わせてみましょう。

計測のポイントを抑えよう

犬の洋服を選ぶ上で、測るべきポイントは以下の3つです。

  • 首回り:首の根元の一番太い部分をぐるっと一周測りましょう。
  • 胴回り(胸囲):前足の付け根より少し後ろの胴の一番太いところを一周計ります。
  • 着丈(背丈):首の付け根からしっぽの付け根までを差します。首回りを計った周囲の背骨部分から、尾の付け根までを測りましょう。

このなかで一番大切なのは胴回りのサイズです。

着丈のサイズは、メーカーのデザインによっては、しっぽの付け根までではなく腰骨あたりまでのものもあるので、それぞれ計測しておきましょう。

もしサイズで悩むようなら、胴回りが1~2cm大きいサイズを選べば安心です。

サイズ表記については、サイズ以外のアルファベットが入っていることがありますが、それは例えば「MD-S」であれば「ミニチュアダックスフント用のS」、「TP-M」は「トイプードルのM」のように犬種分けがされているという目印です。

素材を意識しよう

犬用の洋服にも季節やシーンに合わせたさまざまな素材があります。
  • 夏用:水に濡らすと冷たくなる特殊なクール素材のものや、風通しのよいメッシュ素材のものなどがあります。その他、虫よけ加工が施してあるもの、紫外線カット効果があるものもあります。
  • 冬用:トレーナー生地やフリース素材、セーターなど、軽くてあたたかい素材の服が人気です。雨や雪対策用には、お腹まわりや足までしっかりカバーするデザインがいいでしょう。
  • 術後服:術後服は、着脱しやすいよう工夫された作りで、素材は伸縮性があるものが多いです。抗菌処理が施してあるものや消臭効果があるものもあります。いずれも患部をしっかりカバーできるデザインを選びましょう。

犬に洋服を着せるときの注意点

最近では洋服を着る犬のストレスを考慮した高機能な服や獣医さんと共同開発した犬用の服なども登場していますが、前述の通り、犬にとって服は必ずしも必要不可欠なアイテムではありません。

そのため、犬に洋服を着せる場合は次の点に注意しましょう。

嫌がる場合には無理に着させないように

初めて洋服を着させる場合は袖のないタイプから着させたり、服を着たらご褒美をあげるなどして、愛犬が怖がらず服を着るようになるまで、少しずつ慣れさせましょう。

ただし、愛犬が嫌がるようであれば無理して着させないようにしましょう。

洋服を嫌がらないようにするには、子犬のころから着せておくのが一番ですが、服を着させる機会がなかった場合には回数を重ねながら慣れてもらう様にしましょう。

洋服に慣れてもらうには洋服の違和感を忘れてもらうのがしつけポイントです。

服を着させたらすぐに遊んだり、お散歩へ行ったりするようにして、洋服の違和感から気を逸らし洋服を着ると楽しいことがあると覚えてもらいます。

また洋服を着たら、褒めておやつなどをあげるのもいいでしょう。

それでも洋服を嫌がる時にはサイズがあっていない場合もあります。

今一度サイズを確認してみましょう。

洋服にまだ慣れていないうちは、誤飲の心配があるボタンや紐、リボンなどはついていないシンプルなデザインを選ぶようにしましょう。

服の素材に気をつけよう

化学繊維の服は静電気を起こしやすいことが多いです。

愛犬の服は値段の安さを優先して選ぶのではなく、天然素材など着心地のいいものを選んであげましょう。

毛玉対策をしよう

換毛期の抜け毛対策や老犬の防寒対策などの場合には部屋着として長時間着せることもあると思います。
しかし長毛種の場合は生地と被毛が擦れ、すぐに毛玉ができてしまいます。
服を脱がせて丁寧にブラッシングを行うなど着させっぱなしにならないよう注意しましょう。

まとめ

最近では犬に洋服を着せる人が増え、犬の洋服専門のブランドもたくさん登場してきています。

しかし「かわいいから」など、飼い主さんの都合だけで服を着せるのは、あまりおすすめできることではありません。

愛犬の反応を見ながら、飼い主さんの都合を押し付けることなく愛犬に合った服を選んであげる様にしましょう。