こんにちは。
ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。
現在、日本国内で暮らしている犬の約5割が肥満だといわれていますが、「肥満は万病のもと」などと言われる通り、犬の肥満はただ太っているだけの問題ではありません。
犬でも肥満によって引き起こされる病気が多々あることが確認されてきていますが、被毛がフワフワしてる愛犬が肥満かどうか飼い主さん自身で判断するのはなかなか難しいですよね。
今回は愛犬の肥満が気になる方のため、自宅でできる犬の肥満のチェック方法をご紹介します。
犬の肥満リスク
内臓脂肪が蓄積して起こる「肥満」は、さまざまな病気の引き金になるリスクがあります。
また、肥満が原因となって引き起こされた疾患は、治療が長期化してしまい費用がかさむケースが多いと言われています。
足腰への負担
当たり前の話ですが、体重が増えすぎてしまうと、犬の足腰に負担がかかってしまいます。
足腰への負担が大きくなった結果、関節やじん帯、椎間板を痛めやすく、捻挫や関節炎、椎間板ヘルニアなどのリスクが増大してしまいます。
特に胴が長く足の短いダックスやコーギーなどは、太れば太るほど足や腰への負担は深刻になります。
糖尿病の発症
体内のインスリン抵抗性が高まり、常に血糖値が高い状態に陥ってしまう糖尿病も、肥満によって発症することが多い犬の病気です。
肥満によって脂肪の代謝障害を引き起こし、膵臓に負担をかけすぎることで、血糖値の上昇が抑えられなくなってしまい糖尿病になってしまうと考えられています。
糖尿病を発症してしまうと免疫力の低下なども起こります。
呼吸器への負担
首の周囲に脂肪がついてしまうと、気道が圧迫されて呼吸がしにくくなります。
呼吸がしにくくなると、「ゼエゼエ」と苦しそうな呼吸や咳をするようになります。
また、呼吸がうまくできないと体温を下げることができず、熱中症にかかりやすくなります。
心臓への負担
体が大きくなればなる程血液が多く必要となり、心臓が無理をして働く必要があるため、太りすぎてしまうと、心臓への負担が増えてしまいます。
愛犬が肥満になる原因は?
犬が肥満になる原因として、以下の要因が考えられます。
避妊・去勢手術
避妊・去勢手術をするとホルモンバランスの変化で基礎代謝が低下してしまうので、肥満に繋がることがあります。
避妊や去勢手術をした場合には、これまで与えていたフードの内容や量を見直す必要があります。
オスのワンちゃんを迎えた際に悩むのが、去勢手術を受けさせるかどうかだと思います。そこで今回は、去勢手術の必要性やメリット・デメリット、費用や術後のケア方法や注意点などを解説します。
去勢手術はすべきなのか?
オスのワンちゃんの[…]
オスのワンちゃんの去勢手術同様、メスのワンちゃんを迎えた際に悩むのが、避妊手術を受けさせるかどうかだと思います。そこで今回は、避妊手術の必要性やメリット・デメリット、費用や術後のケア方法や注意点などを解説します。
避妊手術はすべきなのか[…]
運動不足
散歩に連れて行くことが少ない、散歩の時間が短い等の運動不足も肥満になる原因の1つです。
既に太ってしまっている犬は無理に運動すると関節に負担がかかってしまうので、急に運動をするのではなく少しずつ毎日のお散歩したり少しの運動から取り入れていきましょう。
フードやおやつの与えすぎ
犬の主食となるフードは、ライフステージにあったものを選び、適切な量を与える必要があります。
子犬から成犬、成犬からシニア犬と、それぞれの成長段階でフードを見直し、カロリーオーバーにならないよう調整してあげましょう。
また、可愛いからといっておやつの与えすぎてしまうと肥満の原因となってしまう場合もあるので気をつけましょう。
体重測定をしていない
愛犬の適正体重を知り、体重がオーバーしていないかこまめにチェックしていないと、ちょっとした体重の変化に気づくことができず、肥満の原因になってしまいます。
人はBMI、犬はBCSで肥満度を判定する
犬種によっては皮がたるんでいたり、毛がふわふわしていたりなど、見た目だけで犬の肥満は判断しにくいものですが、犬の世界では肥満度を計測する客観的な判定方法としてBCS(ボディー・コンディション・スコア)という方法があります。
BCSは犬の肋骨、背骨、腰骨を触って、その感触から肥満度を5段階で判定する尺度です。
自宅でもチェックできるので愛犬の肥満度をチェックしてみましょう。
BCS5になってしまうと、立派な“メタボ犬”で、何らかの病気の予備軍になっている状態と考えられます。
BCS1:やせ過ぎ(体脂肪5%以下)
- 明らかに、毛艶が悪い
- 肋骨や骨盤などがはっきりと見えている
- 上から見ると腰にくびれがあり砂時計のような体型
BCS2:やせている(体脂肪5~15%)
- 毛艶が、あまり良くない
- 体全体の骨格がわかりやすく、背骨を触ると骨っぽい
- 肋骨が少し浮き出ている
- 若干の皮下脂肪や筋肉はあるものの、真上から見るとお腹のくびれが細い
BCS3:標準(体脂肪15~25%)
- 毛艶が良い
- 体全体が適度な皮下脂肪に覆われている
- 撫でたときに骨が感じ取れ、犬を真上から見た際にウエストが緩やかにくびれている
- 横から見るとゆるやかにウエストが細くなっている
BCS4:太っている(体脂肪25~35%:メタボ予備軍)
- 見た目で肋骨の存在が分かりにくい
- 強めに触って、ようやく肋骨や背骨がわかる
- 犬を真上から見た際に、ウエストがやや横に張り出している
- 横から見ると締まりがなく、腹部が若干垂れ下がっている
BCS5:太り過ぎ(体脂肪35%以上:メタボ)
- 見た目にも分厚い脂肪が確認でき、触っても肋骨や背骨の位置が感じ取れない
- 首周りやお腹にも、脂肪が付いている
- 上から見てもウエストのくびれはなく、横から見た時に腹部も垂れ下がっていて、いわゆる寸胴体型
犬のダイエットの方法
肥満気味になってしまった愛犬のダイエット方法についてご紹介します。
食事量を減らす
犬が太ってしまう原因の1つとしてフードやおやつの与え方に問題がある場合があります。
そういった場合は食事の量を管理してあげる必要があります。
太る理由の1つは過剰なカロリー摂取
フードで1日に必要なカロリーを摂取した上で、おやつを与えすぎてしまうとカロリーオーバーになってしまいます。
ダイエットをさせたい場合は、少し我慢をしておやつを与えないようにしましょう。
それでも我慢しきれずおやつをあげたい場合には、おやつも含めた1日の摂取カロリーを把握するようにしましょう。
愛犬のダイエットに食事制限は効果的です。
ダイエット用のフードに切り替える
愛犬が太りすぎてしまった場合、フード自体をダイエットフードに変えてしまうのも有効です。
フードのカロリーが減るので、与える量はほとんど変わらず、愛犬もしっかりご飯を食べられます。
また、フードだけではなく、低カロリーの食材でカサ増しする方法もあります。
カサ増しに使う材料としてはゆでた野菜やささみなどがオススメです。
ただし、いきなりダイエットフードというのは愛犬も辛いので、通常のフードを変える時と同様にまずは現状のドッグフードに少しずつダイエットフードを混ぜて徐々に全てが低カロリーフードになるようにしましょう。
運動量を増やす
散歩にあまり行かせず、家の中で歩き回るだけでは運動不足になってしまいます。
肥満の原因の1つとして、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが合っていないこともあります。
時間が許す限り、お散歩の回数を増やしたり、歩く距離を増やすなどの工夫が必要です。
犬のダイエットを成功させるコツ
肥満になってしまった愛犬を急激にダイエットさせるのは危険です。
ダイエットをうまくやるコツをお伝えします。
急激なダイエットはダメ
人間と同様に急激に食事を減らしたり、急に運動量を増やすようなダイエットは、愛犬の体に大きな負担をかけることになります。
更に、ダイエットをすることでストレスがたまると問題行動を引き起こす場合もあります。
愛犬にも飼い主さんにもストレスにならないように、愛犬の様子を見ながら少しずつダイエットをするようにしましょう。
遊ぶ時間を増やす
急に食事量を少なくすると不満がたまり、吠えたりわがままになったりする子がいます。
不満を解消させるためには、一緒に遊ぶ時間を増やしたり、トレーニングの時間を作ったりなどして、食べることを忘れられる様にしてあげましょう。
例えば、ドッグランなどで遊ぶのは愛犬のダイエットへのストレス解消におすすめです。
食事の回数を増やす
どうしても食事を催促してくる場合には、1日の食事の回数を増やすという方法も良いでしょう。
もちろん1日の全体の食事の量は変えないようにするので、食事の回数を増やしても1日の総カロリーが変わらなければ、カロリーオーバーになることを防ぐ事ができます。
また、1回あたりの食事量を減らし、3〜4回に分けて食べさせることで間食を減らし、胃が空っぽになる時間を短くするのも良いでしょう。
急なダイエットは飼い主さんも愛犬もストレスになってしまいます。
飼い主さんの生活スタイルや愛犬の性格に合わせ、ゆっくりお互いの負担にならない程度にダイエットに挑戦してみましょう。
まとめ
肥満度チェックの結果、肥満だと判明した場合には食事と運動によるダイエットが必要です。
ただし、病気が原因で肥満を引き起こしていることもあるので、獣医さんにも相談するようにしましょう。
毎日楽しく愛犬と過ごせるよう、犬の肥満には目を光らせましょう。