こんにちは。
ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。
愛犬が床や「カーペット、ソファーなど何かに身体をこすりつけている姿を見たことはありませんか?
時には飼い主さんにも身体をスリスリ擦ってくることがあります。
その仕草はとてもかわいく、癒されますが、犬はなぜ身体をこすりつけるのでしょうか?
今回は、犬が体をこすり付ける時の気持ちや発しているサイン、注意が必要な場合について解説します。
犬が背中をこすりつける理由とは?
多くの飼い主さんが、犬が何かに身体をこすりつけている姿を見たことがあるのではないでしょうか?
地面や床、カーペット、ソファーなどにスリスリ身体をこする仕草はとてもかわいく、癒されますよね。
では、犬はなぜ身体をスリスリとこすりつけるのでしょうか?
この仕草をするには、いくつかの理由があります。
野生時代の名残
野生時代の犬は獲物に近づくときその存在がバレないように地面の匂いをつけて、自分の匂いを消しました。
またそれとは逆に、その場の匂いをまとってその場の環境に馴染み、獲物を探している他の動物に気づかれないようにすることもあったようです。
散歩の途中や外出先などで体全体を地面に押し付けるようにして擦り付けている場合は、野生時代の本能的行動の名残である可能性があります。
地面には他の犬の匂いや土の匂い、車の匂いなど、様々な匂いが付着しているためです。
このように自分の匂いが目立つことがマイナスとなる自然界の習性が今でも名残として残っているため、散歩の途中などで地面に体をスリスリこすりつけるようです。
とくに初めて出かける場所や公園など慣れていない場所で、この本能が働くのをよく見れます。
好きな匂いをつけたいから
犬は好きな匂いを自分の身体につけたいという理由から、飼い主さんや地面などに体をこすりつけることがあります。
大好きな飼い主さんの匂いに包まれて過ごしたいという理由でスリスリしてくるのは愛しくてたまらないですね。
また、地面にスリスリする場合は、犬にとって心地よい香りであるミミズや動物のフンなどの匂いを身体につけたいようです。
体の異変や病気を知らせようとしている
犬は体の異変や病気を知らせるために背中をこすることがあります。
例えば耳が立っている犬は、耳に細菌が入りやすく、耳を壁などにこすったりすることがあります。
また背中を執拗に床に押し付けるように擦り付けている場合は、背中にかゆみが生じている可能性があります。
背中は後ろ足や前足を使ってもなかなか自分で手が届かないため、背中を地面や床にこすりつけることでかゆみを軽減しようとしているのでしょう。
このように体の一部だけを執拗にこすりつける場合は、体の異変を知らせていると考えましょう。
背中に赤みや虫さされがないかどうかを確認し、異常がない場合は優しくブラッシングしてあげるなどして対応しましょう。
もし異常がある場合にはすぐに動物病院で診察を受けましょう。
自分の匂いを取り戻すため
シャンプーをした後、愛犬がカーペットやタオルなどに自分の身体をこすりつけている姿を見たことがありませんか?
これも匂いをとる行動の1つです。
飼い主さんとしては、「せっかく洗ったのに…」と残念な気持ちになりますが、犬は自分の匂いがシャンプーで消えてしまったので、匂いを取り戻すために一生懸命身体をこすりつけているのです。
犬にとって自分の匂いがシャンプーで消されてしまったことは、とても不安になるようです。
またシャンプーの匂い以外にも、ブラッシングスプレーの匂い、香水の匂いなど特に自然界に存在しない強い匂いが身体につくことを苦手とします。
そもそも、人がシャンプーや体を洗う感覚で頻繁に犬をシャンプーする事は犬にとっては良い事はではありません。
頻繁なシャンプーは自然に分泌される皮脂の量が減少し、皮膚の防御機能が落ちてしまって皮膚のトラブルを引き起こす原因になってしまいます。
犬のシャンプーは被毛の長さにもよりますが、一般的には月に1回程度で十分です。
被毛の汚れが気になる場合には定期的にブラッシングを行う事で汚れや抜け毛を取り除く事ができます。
どうしても汚れが気になる場合には少しブラッシングをする頻度を上げてみるのも良いでしょう。
伝言をしている
これは犬の祖先のオオカミ時代の名残でもありますが、獲物の匂いをつけ、仲間に獲物の情報を伝え、効率的に狩りをするための行動です。
また、自分の縄張りを主張するためのマーキングをしていたり、犬の習性や本能として自然に行う行動です。
遊んでほしい
犬が飼い主さんの前にやってきて、仰向けになりお腹を見せるようにして床に背中を擦り付けている場合は、「遊んで」とアピールしているサインの可能性があります。
お腹を見せることで飼い主さんに甘え、またお腹を見せることで「飼い主さんが撫でてくれるかもしれない」と期待しているのでしょう。
こうした場合には、ぜひ愛犬と一緒に遊んだり、仰向けになって見せているお腹を優しく撫でてあげたりしてあげましょう。
満足している
犬は満足している時にも、身体を床にこすりつけることがあります。
特にご飯やお散歩の後などに身体をスリスリしている場合は、とても満足し余韻に浸っている可能性が高いです。
具体的には、仰向けに寝そべって床に背中をこすりつけたり、飼い主さんや家族の体に顔や鼻をこすりつけたりします。
このような仕草をするのは、犬が飼い主さんを信頼して愛情を表現している証拠でもあります。
背中以外をこする場合
犬は背中以外に、鼻や目を含む顔全体をこする場合があります。
嗅覚が鋭い犬にとっては、自分の周りにあるタオルやカーペットは常に自分の匂いがついていることが当たり前で、その匂いがしないと不安になってしまいます。
そのため、顔や体をこすりつけて匂いをつけることで安心します。
しかし、体の一部分を執拗にこする場合は、病気のこともあり、注意が必要です。
目をこする場合
犬が体の特定の部分をしきりにこすっている場合、痒みや痛みによる反応であることがあります。
目をこする場合も、痒みや痛みによる反応である可能性があります。
このような場合は、頻繁にこすりつけている部分をよくチェックし、すぐに動物病院で診てもらうようにしましょう。
目に痒みや痛みがある場合、結膜炎や細菌、ウイルス、寄生虫の感染、結膜炎などの可能性があります。
また、睫毛や被毛が眼球に接触していたり、シャンプーや異物が目に入っている場合にも目をこすることがあります。
耳をこする場合
しきりに耳を足でかいたり、頭を左右に振るようなしぐさが増えてくるような場合も早めに動物病院で診てもらいましょう。
動物病院で耳の洗浄や点耳薬で治療してもらうことで、耳をこすらなくなることもあります。
犬が飼い主さんに体をこすりつける心理とは?
犬は地面や床などに体をこすりつけるだけでなく、飼い主さんにも体をこすりつけくることがあります。
飼い主さんに身体をこすりつける場合には、どのような心理なのでしょうか?
甘えたい
犬は大好きな飼い主さんに甘えたくて、体をこすりつけてきたり、押し当ててきたりします。
自分を放ったらかしにされて、飼い主さんが他のことに集中していたり、他の誰かと話したりしていると、その間に割り込んできて身体を擦り付けてくる場合は、「僕に構って〜!」という気持ちが強く、思いっきり甘えている証拠です。
そういった場合には、愛犬をたっぷり撫でたり、抱っこしたりして、愛犬の気持ちに応えてあげるようにしましょう。
ちなみに、知らない人や初対面の人にも、身体をこすりつけることがありますが、これは犬流の挨拶であり、甘えている仕草ではありません。
愛情表現している
先述の通り、犬が体をこする理由の1つに愛情表現を表しているということがあります。
こうした場合、飼い主さんに向かって軽く鼻を付けてきたり、体を優しくこすったりします。
犬は言葉は話せませんが飼い主さんに「いつもありがとう!」という気持ちを伝えています。
さらに、散歩やご飯の後などに寝転がって床に背中をこすりつけるのは満足した時のサインです。
ちなみに初対面の人や仲良しの犬同士が体をこすりつけることがありますが、これは犬の挨拶です。
これもこちらに対して友好的に捉えている証でもあります。
自分の方が上とみている
犬が飼い主さんに体をこすりつけてくることは愛情表現の1つでもありますが、寝ている飼い主さんの頭や顔に身体をこすりつけてくる場合は異なる心理状態の可能性もあり、注意が必要です。
それは、犬は自分の所有物だと思うものや、自分より立場が下の犬の顔や頭に自分の体をこすりつけ、匂いをつける習性を持っているからです。
その為、寝ている飼い主さんの顔や頭に身体をこすりつけてくるようなら、「僕の方が飼い主さんより上なんだ!」と愛犬が主導権を握っている可能性があります。
犬が糞を体にこすりつけている場合はどうすべき?
犬の中には、自分の糞に体をこすりつける子がいますが、なぜ犬は自分の糞に体をこすりつけるのでしょうか?
理由の1つとしては、野生時代の名残が今でも残っており、土や草、死骸、糞の匂いなどを身にまとって、自分の匂いを隠すカモフラージュのために行う行動と言われています。
多くの犬が本能で行っているので、無理矢理辞めさせるのは難しいのでは?と感じられるかもしれませんが、回数を軽減させるなど改善することは可能です。
以下で改善するための秘訣をご紹介します。
散歩中は落ちている糞に近づけないよう気をつける
一番簡単な対策法として、散歩中に他の犬の糞などがあった場合には、愛犬が近づけないように避けるようにしましょう。
また、飼い主さんには糞が見えなくても、愛犬が匂いにつれられて近づこうとすることもあるので、愛犬が何かに近づこうとする場合には糞が落ちてないか確認し、落ちている場合にはリードを使って制御しましょう。
リードを上手に使いこなすことができれば、散歩中愛犬をコントロールすることも容易に行えるようになるのでしっかりコントロールしましょう。
シャンプーの頻度と匂いを見直す
シャンプーの匂いが強い場合、愛犬はその匂いを消すために体を糞にこすりつけようとしすることがあります。
愛犬はシャンプーの匂いを消したくて糞に体をこすりつけてしまうのですが、飼い主さんからすると愛犬が汚れてしまったのでまたシャンプーをすることになり、「汚れる」→「シャンプーする」→「汚れる」→「シャンプーする」の繰り返しになってしまいます。
愛犬がシャンプーの後、体をこすりつけるようなら、使用しているシャンプーを見直すことも検討しましょう。
また、シャンプーの頻度も考慮し直してみましょう。
犬が頻繁に体をこすりつける場合は要注意!
上記で説明した理由以外に、犬がしきりに同じ部位をこすりつけていたら、かゆみを感じているおそれがあります。
背中など足が届かない部位は体をあおむけにしてこすりつけることで、かゆみをとろうとするのです。
頻繁に体を床にこすりつけるようであれば、一度獣医さんに相談してみましょう。
- 背中…ノミやダニの寄生、皮膚炎など
- 耳…汚れが溜まっている、外耳炎、中耳炎など
- お尻…汚れ、寄生虫感染、肛門嚢炎など
- 目…細菌感染、異物混入など
まとめ
犬が床に体をこすりつける理由は思いの外たくさんあったと思います。
是非、愛犬の普段から心理状態を理解し、特定の部位をこすりつけていないか愛犬を観察し、病気の疑いがないか気付けるようにしましょう。