こんにちは。ポメラニアンのモコです。
マグロはタンパク質を始め、DHAやEPA、タウリンなどが豊富に含まれています。
マグロは人間にとってだけでなく、犬にとっても健康に良い食材と言えるでしょう。
一方で与え過ぎは健康に悪影響があります。
今回は、マグロの与え方や注意点などを説明します。
愛犬にマグロを与えても大丈夫?
マグロは日本人に愛されている、日本の代表的な魚ですよね。
生の刺身やお寿司で食べても美味しいですし、焼いたり煮つけにしたりとさまざまな食べ方を楽しむことができる食材です。
マグロは犬にとっても安心して食べることができる魚です。
マグロは動物性たんぱく質に富み、学習能力を高めるとされるDHA(ドコサヘキサエン酸)も多く含んでいます。
しかし、大型の魚はカラダに含まれる水銀量が多いことも知られており、与えすぎには注意が必要です。
マグロの部位と特徴
マグロには色々な部位があり、その部位によって栄養価も異なります。
赤み
魚介類の中で、マグロの赤みはNo.1のたんぱく量です。
また、脂肪が少ないため、高たんぱく低カロリーの部位です。
血合い
血合いは、たんぱく質だけでなく鉄分・タウリン・ビタミンEが豊富に含まれています。
トロ
脂肪分が多いトロは、赤身の約3倍のカロリーがあり、EHA・DHA・ビタミンA・D・Eも豊富に含まれています。
DHAは記憶力や集中力効果が期待でき、実際に子犬用のドッグフードにも含まれています。
マグロを与えるメリット
マグロを与えるメリットについてまとめました。
タンパク質が豊富
マグロには100gあたり26gものタンパク質が含まれており、生鮮食品の中でもトップクラスです。
タンパク質は筋肉や血液を作るために欠かせず、積極的に摂取することで健康的な体を作ることができます。
まぐろに含まれるタンパク質としては、メチオニンやセレンなどがあります。
メチオニンは毛の主成分であるケラチンに変化するので、適量を摂取することでツヤのある美しい被毛を育成することができます。
またメチオニンは尿路結石の治療にも用いられる成分でもあります。
一方のセレンは、ビタミンEと一緒に抗酸化成分として働き、体内の細胞を健康的に保つのに欠かせません。
また、セレンの濃度が高いほどガンになる可能性が下がるとも言われています。
DHA・EPA
マグロにはタンパク質だけでなく、DHAやEPAといった栄養素も豊富に含まれています。
DHAは血中の善玉コレステロールを増やす働きがあり、中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させて腸内環境を整える作用があります。
また、脳の神経機能を高めて脳の老化を緩やかにすることができるので、人間にとっても良い成分として注目されているんです。
またEPAは血液中の中性脂肪を減らすので肥満の予防に役立ちますし、血小板の凝固を防いで血栓を溶かしてくれるので心筋梗塞などを防ぐこともできます。
さらに血流を促す作用もあるので脳血栓を防ぐ働きもあります。
他にも高血圧や高脂血症のケア、脳梗塞の予防にも役立つ成分です。
マグロを摂取することで健康的な状態を維持しやすくなるんです!
マグロを与える注意点
犬にマグロを与える時には、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
間違った食べさせ方をしてしまうと、健康のために与えたつもりがかえって体調不良を引き起こしてしまうこともあるため、十分に注意しましょう。
生のマグロは注意して与えよう
チアミン(ビタミンB1)を分解する酵素「チアミナーゼ」を摂りチアミンが不足すると、「チアミン欠乏症」になってしまう危険性があります。
「チアミン欠乏症」は人間では「脚気(かっけ)」とも呼ばれています。
刺身など生のマグロを食べても急に問題になることはありませんが、毎日のように与えていればチアミン欠乏症となります。
チアミナーゼは加熱することで不活性化します。
マグロは生で与えず、茹でるなど加熱したものを与える方が安心ですね。
ツナ缶は塩分フリーのものを選ぼう
市販されているツナの缶詰は塩分が含まれ腎臓に負担がかかるため、犬に与える場合は塩分フリーで添加物も含まれていないツナ缶にしましょう。
アレルギーに注意しましょう
愛犬にマグロを初めて与える時は少量から与え、以下のような症状が出ないか様子を観察しましょう。
- 下痢
- 嘔吐
- 元気がない
- 皮膚の痒み
- 体の震え
上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医さんに相談しましょう。
その際に、アグロをどのくらいの量をどのような調理法で与えたか、詳しく説明できるようにしましょう。
ヒスタミン食中毒の危険性に注意しましょう
ヒスタミン食中毒は「ヒスタミン」を含有している魚を摂取することによって発症する中毒です。
マグロに含まれる「ヒスチジン」という物質は細菌の持つ脱炭酸酵素の働きよって体内で「ヒスタミン」を生成します。
常温で放置することによって細菌が増殖するので、必然的にヒスタミンの生成される量も多くなり中毒を起こす確率が高くなります。
ヒスタミンは熱にとても強いため一度ヒスタミンが生成されると熱処理によって分解することは困難になってしまいます。
予防策として新鮮な魚を購入することを心掛け、常温の状態で放置しないようにしましょう。
ヒスタミン食中毒になると摂取後2〜3時間で以下のような症状が出るといわれています。
- 下痢
- 嘔吐
- めまい
- 舌や顔の腫れ
- 蕁麻疹
このような症状が見受けられた場合にはすぐに獣医さんに相談しましょう。
与え過ぎに注意しましょう
与え過ぎると黄色脂肪症(イエローファット)や水銀過剰による中枢神経障害になる可能性があります。
黄色脂肪症(イエローファット)
黄色脂肪症(イエローハット)とは、主に青魚(マグロ、カツオ、ぶり、サンマ等)に沢山含まれている不飽和脂肪酸を過剰に摂取することで発症してしまう病気です。
不飽和脂肪は少量なら、コレステロールを下げて血液をサラサラにする効果がありますが、与えすぎてしまうと脂肪を酸化させ、以下の症状を発現させます。
- 毛のツヤがなくなる
- お腹の下の方に脂肪の固いしこりができる
- ぎこちない歩き方をする
- お腹を触られることを嫌がる
中枢神経障害
マグロには他の魚よりも多く水銀(メチル水銀)が含まれており、与え過ぎてしまうと中枢神経に障害を与える危険性があります。
マグロの与え方
生のマグロを与えることの注意点は先ほど述べましたが、どのように与えるのが良いのでしょうか。
生より加熱したものを与えよう
赤身やトロなど、刺身を生で与えても成分上は問題はありませんが、「チアミン欠乏症」になってしまう危険性などもあるので、軽く茹でたり、加熱したりして与えるようにした方が安心です。
また、加熱した方が歯触りが良くなり、嗜好性が高くなるともいわれています。
骨に注意しよう
骨が残っていて誤飲してしまうと器官を傷つける恐れがある為、しっかりと取り除きましょう。
犬にマグロを与える際の適量は?
ドッグフードは基本的にそれだけで犬に必要な栄養素を摂り入れるようにできています。
そのため、マグロを犬に与える時はトッピングやおやつ程度に与えるだけでいいでしょう。
目安としては1日の食事量の10%程度に抑えて与えることが勧められています。
愛犬の食欲が落ちている時や、何かのご褒美で与えるのもいいですね。
まとめ
マグロは犬にとっても非常に栄養素の高い食材です。
しかし、食べ過ぎは愛犬にとって悪影響になる恐れもあります。
そのため、健康な犬に対しては基本的に総合栄養食ドッグフードを前提にマグロをおやつとして与えることをお勧めします。
注意事項を守って、愛犬との素敵な食生活を過ごしましょう!