こんにちは。
ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。
愛犬と生活する中で、愛犬がくしゃみをするのを見ることは多いと思います。
人間の場合は、鼻に異物が入ってくしゃみをする場合やアレルギー反応としてくしゃみをする場合が多いと思いますが、犬の場合には他にも様々な理由でくしゃみをします。
今回は愛犬がくしゃみをする理由や逆くしゃみについて、病院へ行った方が良い場合などについて解説します。
犬がくしゃみをする原因とは?
犬がくしゃみをする原因は様々です。
代表的な原因を見ていきましょう。
アレルギー
犬も人と同様にアレルギーが原因でくしゃみをすることがあります。
アレルギーによるくしゃみの場合はくしゃみと一緒に鼻水も出ることが多く、鼻水は透明で比較的粘り気が少ないことが多いです。
また、アレルギーによるくしゃみの場合には皮膚や耳の痒みなどのアレルギー性皮膚炎を伴うことも多いです。
- ハウスダスト
- スギ科やイネ科の植物の花粉
ハウスダストが原因の場合は室内にいる限り一年中アレルギー反応を起こしくしゃみをしてしまう可能性があります。
花粉が原因の場合は春先などの花粉が多く飛び交うような季節にくしゃみが増えることが多いです。
動物病院でアレルギー検査を受けることでアレルギーの原因を特定することも可能です。
植物の花粉が原因でくしゃみが出てしまう場合には、散歩の際にはなるべく草の中に入らないように気をつけ、帰宅後にはしっかりブラッシングをして体に付着した花粉などを落としてあげたり、犬の体に花粉が付かないように服を着させてから散歩に出かけるなどの工夫が有効的です。
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ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。
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カーミングシグナル
犬はストレスを感じた時や緊張した時などに自分を落ち着かせるために「カーミングシグナル」という行動をとることがあります。
この「カーミングシグナル」は、体に異常が起きているのではなく、興奮をしたり、ストレスや不安を感じたりした際に自分や相手を落ち着かせるために行います。
例えば、愛犬が遊んでいる時や好きな人に会った時、緊張をしていそうな時にくしゃみをする場合には興奮している自分を落ち着かせるために「カーミングシグナル」としてくしゃみを出している可能性があります。
「カーミングシグナル」には、くしゃみ以外にもあくびや目を逸らしたり、鼻先を舐めたりするなどの行動をすることがあります。
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異物による刺激
犬の鼻に異物が入ってしまうと生理的にくしゃみをすることがあります。
くしゃみをして異物を体外へ排出させようとします。
例えば、お散歩の時や新しい場所へ行った時などに匂いを嗅いで確認をしようとする際にくしゃみをした場合には、ホコリや砂などの小さな異物を吸い込んでしまいくしゃみをした可能性が高いです。
この場合のくしゃみは鼻に入った異物を排出するための生理現象なので、基本的に心配はありません。
しかし、くしゃみの頻度が高い場合や長時間鼻を気にしている場合には、子供のおもちゃの部品などを誤って吸い込んでしまい鼻の中に残ってしまっている可能性やアレルギーなどの過敏反応が起きてしまっている可能性もあります。
鼻の中に長期間異物が入ったままになってしまうと鼻の粘膜で炎症が生じてしまう恐れがあり、鼻血や食欲不振などを起こしてしまう可能性があります。
こうした場合には動物病院で非常に細い内視鏡を使って異物を取り除いてもらうことで改善します。
普段から室内のほこり対策としてこまめに部屋を掃除し、空気清浄機などを設置し、こまめに換気するなどの対策を心掛けましょう。
匂いや煙などによる刺激
犬は嗅覚が特に優れた動物であり、刺激の強い匂いを嗅ぐことでくしゃみをすることがあります。
刺激の強い匂いの例としては香水や煙草、コショウなどの香辛料やお香、殺虫剤などが挙げられます。
人にとっては良い香りと思っても犬にとっては刺激となってしまうことがあるので、消臭剤や殺虫剤などは無香料のものに変えるなどの工夫をしてあげると良いでしょう。
また、できる限り匂いの強いものは愛犬に近づけないようにし、空気清浄機などで匂いを抑えることも効果的でしょう。
病気によるくしゃみ
犬のくしゃみが長く続いてしまったり、鼻水が止まらない、鼻血が出ているなどの場合には、病気の可能性も考えられます。
犬の逆くしゃみとは?
犬のくしゃみの一つに「逆くしゃみ」と言うくしゃみがあります。
「逆くしゃみ」とは、くしゃみを吸い込もうとしているような呼吸のことで、似たようなものに「しゃっくり」があります。
「しゃっくり」は横隔膜の痙攣に由来するものですが、「逆くしゃみ」は局所的な粘膜の刺激によるものです。
「逆くしゃみ」が起こると「ブーブー」や「ズーズー」という風に聞こえますが、多くの場合は1分程度で治ります。
「ブーブー」や「ズーズー」と言う音を聞くと、愛犬が発作や呼吸困難などを起こしたように感じ驚かれてしまう方も多いですが、「逆くしゃみ」も原因は普通のくしゃみと同じくホコリなどによる刺激が理由だと考えられており、健康上の心配はさほどしなくても大丈夫です。
ただし、「逆くしゃみ」をすると勢いよく空気が移動し気道の粘膜に強い刺激が加わる為、稀に鼻血が出てしまうこともあります。
「逆くしゃみ」が起きた時には喉を軽く撫で喉の刺激の緩和をすると治りやすいと言われています。
逆くしゃみの原因
「逆くしゃみ」の原因ははっきりとは分かっていませんが、鼻の奥の筋肉が弛んだり鼻孔が狭いことや普通のくしゃみと同じようにアレルギーなどが関係していると言われています。
逆くしゃみをしやすい犬種
「逆くしゃみ」は、小型犬や短頭種に多く見られると言われており、具体的にはチワワやトイプードル、ダックスフンドなどの小型犬やパグやフレンチブルドッグ、シーズーなどの短頭種で見られることが多いです。
自分の愛犬が「逆くしゃみ」をしているのか呼吸困難など他の症状なのか判断が難しい時には、YouTubeなど実際の症状を確認してみたり、スマホで撮影して動物病院で見せて相談するようにしましょう。
愛犬が逆くしゃみを起こした時の対処法
「逆くしゃみ」は愛犬が苦しそうな呼吸をしているように見えるため、命に関わる病気なのではないのかと心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に呼吸が苦しいことはほとんどありません。
多くの場合、症状も1分程度で治り、治った後は愛犬は何事もなかったかのように普通に過ごします。
ただし、「逆くしゃみ」が長時間続いてしまう場合や、元気や食欲がなくなってしまう場合には、病気の可能性も考えられるので、動物病院で相談してみましょう。
動物病院に行く際には「逆くしゃみ」の様子をスマホで撮影して、獣医師さんに見せるようにすると良いでしょう。
犬のくしゃみから考えられる病気とは?
犬が頻繁にくしゃみをする場合やくしゃみに伴って出血をしたり大量の鼻水を出したり、食欲や元気がなくなってしまうなどの症状が見られる場合には病気の可能性も考えられます。
また、基本的にくしゃみは鼻腔に刺激が加わることで発生するものですが、鼻への刺激以外によってくしゃみをする場合もあります。
犬がくしゃみをしている際に考えられる病気についてご紹介します。
歯周病
意外かもしれませんが、歯周病はくしゃみを引き起こす原因となります。
犬歯は犬の歯の中で最も大きい歯の一つである為、その大きな歯を支える歯根が深くなります。
歯周病が進んでしまうと、その歯根の尖端に細菌感染が達してしまい、鼻腔にも炎症が波及することがあります。
また重症化してしまうと、歯を支えている歯槽骨が溶け、鼻腔との間に穴が開き、口と鼻がつながってしまうことがあります。
食べたものなどがこの穴から鼻腔に入り込んでしまい、鼻腔内で異物による刺激が起き鼻腔で炎症を起こしてしまうことに繋がります。
このような状態になってしまうと、くしゃみに伴って鼻血が出たり、膿の混ざった鼻水が出たり、口臭がきつくなったり、歯や口の痛みから食欲が低下してしまったりするなどの症状が出ることがあります。
あまり進行してしまうと全身麻酔をして歯石の除去や抜歯をすることになってしまうので、普段から動物病院で定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
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鼻腔内の異物や腫瘍
鼻腔内に異物があるとくしゃみが起こります。
例えば、外から鼻に異物が入ったり、嘔吐してしまった際に嘔吐物が鼻腔内に入り込んだりすることが原因となる場合が多いです。
また、鼻腔内に腫瘍ができてしまっている場合にもくしゃみが続くことがあります。
腫瘍やポリープは抗生物質などの薬では改善しないケースが多く、頭部のレントゲンやCT、MRIなどの画像診断を行い腫瘍の大きさを確認し、外科手術によって摘出することが効果的と言われています。
鼻腔内にできてしまった腫瘍は目で確認することが難しいため、発見が遅れてしまわないように何か気になる症状がある場合は早めに動物病院で検査をしてもらいましょう。
鼻炎
鼻炎は鼻の粘膜が炎症を起こしている状態です。
鼻炎により鼻の粘膜が刺激を受けることでくしゃみがでます。
鼻炎の原因としてはウイルスや細菌、カビ、アレルギーが鼻腔内に感染することなどによります。
鼻炎になるとくしゃみの他に目ヤニや流涙、粘り気の強い鼻水などの症状が出ます。
症状が軽い場合には数抗生剤や消炎剤などを投与することで数日で改善がみられますが、鼻炎が進行すると副鼻腔炎なども起こり、完治が難しくなってしまうことがあります。
くしゃみや鼻水など鼻炎の症状が出ている場合には、慢性化する前に早めに動物病院で検査を受けましょう。
ケンネルコフ
「ケンネルコフ」は犬伝染性気管気管支炎とも呼ばれ、特に子犬が気を付けるべき伝染性の呼吸器疾患です。
「ケンネルコフ」はくしゃみの他に咳や鼻水など人間の風邪と似たような症状が出ます。
ワクチンの接種回数が少なく免疫力が低い生後6週~6か月齢の子犬が感染しやすい病気で、重症化した場合には気管支炎や肺炎などを引き起こす恐れがあります。
子犬は免疫力が弱いため感染しやすく、重症化すると肺炎に発展してしまうこともあるので、まずは混合ワクチンを受けて予防を行うことが大切です。
病院へ行くべきくしゃみとは?
犬が生理的にくしゃみをすることは自然なことなのでそれだけで病院へ行く必要はありませんが、他に病気の可能性があれば早めに動物病院へ行く必要があります。
注意をすべきポイントをご紹介します。
くしゃみが止まらない
くしゃみが長引く場合には先述の通り鼻腔内に腫瘍ができてしまっていたり、歯周病になってしまっている可能性があります。
腫瘍や歯周病などの病気の場合には早めの診察が重要です。
くしゃみが長引く場合には他にどのような症状があるのか注意深く観察するようにしましょう。
鼻水に異変が見られる
くしゃみに伴い、鼻水や鼻血の有無も観察するようにしましょう。
くしゃみをした時に透明な鼻水が出る場合には問題はありませんが、粘り気があり色の付いた鼻水が出る場合には鼻腔内に炎症ができている可能性があります。
また、鼻血がみられる場合は炎症がさらに悪化している可能性があります。
鼻水や鼻血が左右片側からのみ出ている場合には、鼻腔内に異物や腫瘍などができている可能性もあるので、早めに診てもらうようにしましょう。
まとめ
くしゃみは犬の日常生活の中で自然と出る生理現象ですが、原因がはっきりする場合にはそれを取り除いてあげる工夫も大切です。
また、「逆くしゃみ」について他の症状なのか不安がある場合にはスマホで動画を撮影し獣医さんに見てもらいましょう。
くしゃみ以外に気になる症状がある場合には大きな病気へと発展してしまう前に早めに動物病院へ行くようにしましょう。
日頃から愛犬をよく観察し、普段と異なる症状にいち早く気がつけるようにしておくことがポイントです。