初めて子犬を迎えたときに大変なのことの1つがトイレトレーニングだと思います。きちんとしつけして一度覚えてしまえば楽ですが、最初にきちんと覚えさせるまでには長い時間がかかります。
何度も失敗をするとがっかりした気持ちになりますが、ワンちゃんも一生懸命トイレを覚えようとしてくれます。できるようになるまで根気強くワンちゃんと向き合いましょう!
今回は子犬のトイレトレーニングのコツや注意点等をお伝えします。
子犬のトイレトレーニングを始める時期は?
トイレトレーニングは、子犬を家に迎えたその日から開始しましょう。
飼い主さんの中には「まだウチに慣れてないから」「子犬だからしつけはまだ早い」と思うかもしれませんが、「自由にトイレしていいんだ」と習慣化してしまうと、トレーニングが困難になってしまいます。
トイレトレーニングは一緒に生活する上で欠かせないトレーニングの1つです。一度習慣化してしまって治すのが困難にならないよう、家に迎えた初日から速やかにトレーニングを始めましょう。
トレーニング期間は?
その子の性格などにもよりますが、長くとも1ヶ月以内に覚えさせるのが良いでしょう。短ければ2週間程度でも十分覚えさせることができます。
1ヶ月以上頑張っても覚えられないようなら、パピースクール、マナースクールなどで専門の先生の指導を受けることも検討してみましょう。
外でトイレする時もトレーニングは必要?
「うちの子は散歩中に外でトイレさせるからトレーニングは必要ないよ」と考える方もいらっしゃいますが、外でトイレさせる場合も実はトレーニングが必要です。
トレーニングが必要な理由は、外でトイレをする場合、家の中にいる間トイレを我慢する必要がある為、家の中はトイレをする場所ではないということを覚えさせるトレーニングが必要になるからです。これができないと、家の中の色々な場所でトイレを失敗してしまう可能性があります。
外でトイレをさせる場合もしっかりトイレトレーニングを行いましょう。
トイレトレーニングをする上で知っておきたいこと
ワンちゃんと人間の習慣や特性は違うものです。トイレトレーニングをする上で知っておくべきことを解説します。
トイレの場所はきちんと教えて覚えさせる!
「トイレの場所はここだ」というのは飼い主さん側の事情であり、ワンちゃんが自然とトイレシーツの上でトイレすることはほぼありません。飼い主さんがトイレの場所を教えて覚えさせることで、指定した場所でワンちゃんのトイレが習慣化します。
ワンちゃんは綺麗好き!
ワンちゃんは元々綺麗好きな動物です。自分の体や身の回りのスペースを綺麗に保つ習慣があるため、トイレは自分の生活空間以外で済ませようとします。生活するスペースとトイレが近すぎるとトイレを覚えにくくなってしまいます。
また、生後間もなく母犬から引き離されてしまったり、生活スペースとトイレの区別がないところで育ってしまったワンちゃんは綺麗好きにならなくなってしまうこともある為、その場合は時間をかけてゆっくりトレーニングを行いましょう。
トイレの場所は静かな所に!
ワンちゃんのトイレ中は無防備となる為、トイレの場所に静かで落ち着いた場所を選びたがる傾向があります。騒がしい場所を避け、静かで落ち着いた環境にトイレを設置しましょう。
トイレを覚えるまでは目を離さない!
トイレを覚える前のワンちゃんにとって、「どこもかしこもトイレをしてもいい場所」となってしまう為、目を離した隙にトイレ以外の場所で粗相をしてしまうこともあります。一度粗相をしてしまうとオシッコ等の匂いが付いてしまう為、その後も同じ場所で粗相を繰り返してしまいやすくなります。
トイレが覚えられるまでは目の届く範囲で遊ばせたりするようにし、どうしてもその場を離れなければいけないような場合にはケージなどで行動範囲を制限しましょう。
トイレトレーニングに必要なもの
ケージ
トイレシーツ
トイレトレー
トイレトレーニングの手順
ここからは実際にトイレトレーニングのしつけ方法をご紹介します。
ケージの中でトイレのタイミングをうかがう
まずはケージなどを用意して、トイレをしたがるまでは子犬に自分の居場所を与えて様子を観察しましょう。その間、飼い主さんはなるべく目を離さず観察しましょう。しばらくして、トイレしたがる素振りを見せたら次のステップへ移ります。
トイレのサインとは?
トイレをしたくなると、床の匂いを嗅ぎながらグルグル歩き回り出すことが多いです。
また、食後や寝起き、運動したり遊び終わった後にトイレするワンちゃんも多いので、こうした行動の後にワンちゃんのトイレタイミングであることも覚えておくと失敗が減ります。
その他、食事の後どのくらいしたらトイレをしたがるのか等を記録しておくのも、トイレタイミングの傾向を把握するのに大切です。
トイレのタイミングで場所を覚えさせる
トイレのサインに気付いたら、すぐにトイレの場所へ連れて行きます。そのまま、10分〜15分待ち、トイレに成功したらご褒美を与えて褒めてあげましょう。
ただし、褒めすぎには注意しましょう。興奮しすぎて何を褒められたのか分からなくなってしまうことがあります。
トイレができたら、そのあとはケージから出して遊ばせてあげましょう。
一方で、10分〜15分待ってトイレをしなかった場合は一度フリーにして、またトイレのサインのような素振りを見せたら再度トイレの場所に連れて行き10分〜15分様子を見ましょう。
ワンツーの掛け声をかける
トイレをする時に「ワンツーワンツー」などの声をかけるしつけ方もあります。このしつけのメリットはトイレをする毎に「ワンツーワンツー」と声をかけることで、逆に「ワンツーワンツー」と声をかけるとワンちゃんがトイレをしたくなるようになります。
このしつけができるようになると、例えば車で旅行に行き、途中の休憩時間でトイレをさせたい時に「ワンツーワンツー」と声をかけトイレをさせるようにできるのです。
フリーにして遊ばせる
ワンちゃんが十分にトイレをしたら、ご褒美も兼ねてフリーにして遊んであげましょう。ただし、ワンちゃんは一度のトイレだけでは膀胱が空にならないこともあり、こまめに何度もトイレをするワンちゃんの場合は一度トイレしてもまたすぐにトイレをすることもある為、注意しましょう。
子犬の場合一般的には1時間程度遊んだらトイレを疑いましょう。6ヶ月を過ぎたワンちゃんの場合は3〜4時間フリーにしても大丈夫でしょう。
自分のタイミングでトイレに行くように仕向ける
ある程度トイレトレーニングに慣れたら、次は自分からトイレに行かせるトレーニングです。
いつまでも飼い主さんが子犬をトイレに連れて行ってしまうと「トイレがしたくなったら飼い主さんが迎えに来てくれる」と認識してしまう恐れがあります。
始めのうちはなかなか難しいと思いますが、おやつなどでトイレへ誘導することで、子犬が自分でトイレに行く道を覚えるようになります。
この手順を繰り返し、トイレの失敗が少なくなってきたら、フリーで自由にする時間を徐々に長くしていきましょう。それでも失敗しないでトイレができるようになったら、トイレトレーニングは成功です。
失敗の原因5つ
トイレトレーニングはなかなか上手くいかないワンちゃんがほとんどです。よくある失敗の原因をご紹介します。
怒ってしまう
トイレを失敗してるのを発見するとついつい怒ってしまう飼い主さんも多いと思います。しかし、怒ることはワンちゃんのしつけにとってあまりプラスにはなりません。また怒り方によっては「飼い主さんが構ってくれた」と勘違いしてしまい、構って欲しさに粗相をしてしまうようになってしまうこともあります。
また怒り方によってはワンちゃんが粗相をしたことではなく「トイレをしたことそのものを怒られてしまった」と受け取ってしまい、飼い主さんの前ではトイレをしなくなってしまうこともあります。
トイレを失敗してしまった場合は、強く怒らずに匂いが残らないようにささっと片付けてしまいましょう。
トイレトレーニング中に目を離してしまう
トイレトレーニングの失敗の原因として多いのが、目を話した隙に粗相してしまい、匂いがついてしまいトイレではない場所にトイレすることが習慣化してしまうことです。
トイレトレーニングの際はなるべく目を離さないようにしましょう。またどうしても離れなければいけない場合にはケージに入れて失敗させないようにしましょう。
トイレの近くにカーペットなどがある
カーペットやバスマットはワンちゃんにとってトイレシーツとの区別がつかないことも多いようです。トイレはカーペットなどとは離してトイレとトイレ以外を区別しやすい環境を整えてあげましょう。
体調不良
例えば家に迎え入れたばかりの子犬などの場合、新しい環境に慣れずにストレスを抱えてしまい、粗相することがあります。トイレの量や頻度が多い場合は泌尿器系の病気の可能性もあるのでかかりつけの獣医さんに相談しましょう。
トイレシーツが小さすぎる
トイレシーツが小さいと、ワンちゃんのトイレの姿勢によってははみ出てしまうことがあります。そうした場合にはトイレシーツを2枚並べるか、ワイドタイプのものを使用するなどしてトイレの面積を広げましょう。
トイレトレーニングのコツと注意点
トレイトレーニングのコツはズバリ失敗させないことです。一度失敗してしまうと匂いがついてしまい誤った場所でするトイレが習慣化してしまい、治すのが大変になってしまいます。
上記の『失敗の原因5つ』の失敗を避け、なるべく目を離さずトイレのサインを見逃さないようにしましょう。
まとめ
ワンちゃんと一緒に暮らす上で、トイレトレーニングは必要不可欠です。
ワンちゃんを家に迎えたら早めにトイレトレーニングに取り組みましょう。トイレトレーニングを頑張っていても、なかなか上手くいかないことはたくさんありますが、焦らずにトイレトレーニングを続けることが大切です。
子犬の頃からきちんとトイレを教えてあげることで、飼い主さんにとってもワンちゃんにとってもストレスなく過ごしましょう。