こんにちは。ポメラニアンのモコです!
ワンちゃんを飼っている人なら、愛犬が前足を伸ばしている姿を見たことがある方が多いと思います。
よく見るからこそ特に気にも留めていない方が多いと思いますが、実は、ワンコの伸びにはいくつかの理由があります。今回はワンコが伸びをする理由や注意点を解説していきます。
ワンコの伸びとは?
人間も例えば長時間椅子に座り続けてデスクワークを続けた後に、両手を上に伸ばして背中を伸ばしたくなることがあると思います。ワンちゃんも同様に人間と同じように身体を伸ばすことがあるのです。
犬の伸びは前足を前方に伸ばしつつお尻を上につきあげるか、身体を前方に出して後ろ足を伸ばす形が多いですね。
気をつけるべきなのはワンちゃんが伸びをしている場合、必ずしもストレッチしてるだけが理由ではない場合があります。

ワンコが足を伸ばす理由
ワンコの伸びには色々な意味が隠されています。
身体を伸ばしたいという場合もありますし、何かの準備として身体を伸ばしている時もあります。またどこかをかばうためにあえて身体の一部を伸ばしている場合もあります。
犬の伸びの理由については、細かな仕草や行動の違いで判別することが出来ます。
ワンコが伸びをする理由の見分け方や、その時の気持ちを解説します。

ストレッチをしている
ワンコが前足をピーンと伸ばし、お尻を突き上げるようなポーズをしている時に一番多い理由はストレッチのためです。
これは、人間がずっと同じ姿勢をしていたときや寝起きに、両手を上に伸ばすのと同じで、委縮した筋肉を伸ばすための行動です。
ワンコがストレッチとして伸びをしていたかどうかは伸びの前の体制や行動を見ると分かりやすいです。
例えば、「今まで寝ていた」ような時や「長時間伏せをしていたなど同じ体制だった」後に伸びをしている場合はストレッチと考えて良いでしょう。ストレッチをしながら、あくびをすることも多いです。
また、これから同じ姿勢で寝続けるためにいったん身体をほぐすという場合もあります。身体を伸ばしてこれから動き出すかと思えば、同じ体制に戻って眠ろうとすることもあります。
遊びに誘っている
ワンコが伸びをしている理由としては、飼い主さんを遊びに誘っている場合も多いです。
散歩中やドッグランなどで、愛犬が他の犬や人間に向かって前足を伸ばして上体を低くし、お尻を高く上げるポーズをしているのを見たことはありませんか?
この仕草は「プレイバウ(遊びのお辞儀)」と呼ばれており、カーミングシグナル(体を使って気持ちを表現すること)の1つとされています。
プレイバウのポーズは、ストレッチをしている時とは微妙な違いがあります。全体的なポーズは似ていますが、表情と尻尾の動きに違いが出ます。プレイバウの場合は、ワンコの目は輝き、口元は緩んでいるのに加え、尻尾が高く持ち上がり、左右に揺れていることが多いです。
リラックスしている
伏せをしている状況で後ろ足を伸ばしている場合は、リラックスした状態で休憩していることが多いです。そのまま寝てしまうことも多いです。
また、横向きになって、4つの足を伸ばして寝ることがあります。この場合もリラックスして寝ています。
こういった場合は、せっかくリラックスしながら休んでいるので、無理にかまう必要はありません。静かに休ませてあげましょう。
ストレスを感じている
ワンちゃんが伸びをするのは、リラックスしている時だけでなく、ストレスを感じている場合もあります。
ワンちゃんがストレスを感じて伸びをする時は、ストレッチをする時の仕草とよく似ていて、ストレッチと同じようにあくびをすることが多いです。ストレッチとの見分け方は、ワンちゃんが伸びをしている状況で判断します。例えば飼い主さんが強い口調で叱った後でや怖いワンちゃんが近くにいたり、大きな音が聞こえる場所にいたりする場合などが該当します。
伸びには緊張をほぐす役割があります。ストレッチは固まった身体の緊張をほぐすことが目的ですが、ストレスを感じた時に伸びを行なうのは、精神的な緊張をほぐそうとします。
愛犬がストレスによる伸びをしている場合にはその原因を見極め、出来るだけ早くその原因を取り除くよう行動してあげましょう。
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退屈に感じている
ワンちゃんは退屈に感じている時も、伏せた状態で足を後ろにピーンと伸ばしていることがあります。
リラックスしている時と違うのは、表情や呼ばれた時の反応です。休んでいる訳ではないので、表情はしっかりとしており、「構って欲しいな」というような視線を送っていることもあります。
また、飼い主さんから声をかけられ準備をしているかのように、飼い主さんから見える位置に待機していることも多いですよ。そんな場合は是非スキンシップを取ったり、おもちゃで遊んだりしてあげましょう。
痛みを我慢している
前足を伸ばし、お尻を高く上げていて、プレイバウのポーズのように見える伸びをしているけれど、尻尾が元気なく垂れ下がり股の間に挟んでいたり、小刻みに震えていたりしてる場合は「祈りのポーズ」と言われ、痛みを我慢しているサインの可能性があります。
ワンちゃんの伸びが痛みから来ている場合、お腹の痛みが原因であることが多いです。お腹の痛みを和らげようとして伸びの姿勢になるようです。
「祈りのポーズ」を繰り返すときは、かなり痛くてつらい状態と言われているので、すぐに動物病院を受診しましょう。
ワンコが足を伸ばす際に注意すべきポイントは?
伸びをする時に注意するべきポイントをご紹介します。

「プレイバウ」には指示を出してから応じる
愛犬が「プレイバウ」のポーズをとって遊びに誘って来た時は、遊んであげたいものですが、愛犬の誘いにすぐに応じてしまうと、愛犬はいつでも自分の要求が通るものだと思うようになってしまう恐れがあります。
愛犬が「プレイバウ」のポーズをとった時は、まず「お座り」「伏せ」「待て」などの指示を出して従わせてから遊ぶようにすることで、飼い主さんが主導権を握るようにしましょう。
「祈りのポーズ」をとった時はすぐに動物病院へ
基本的にワンちゃんは痛みに強い動物と言われています。そんなワンちゃんが先述の「祈りのポーズ」をとる時は、胃捻転などのお腹の痛みが原因であり、深刻な状況である可能性があります。最悪の場合、一刻を争うこともあるので、愛犬が「祈りのポーズ」をとって辛そうな場合は、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
膝蓋骨脱臼の可能性
膝蓋骨とは、膝の前側にある皿型の骨のことです。この膝蓋骨が正常な位置にあることで、歩いたり走ったりする時にスムーズに関節を動かすことができます。
膝蓋骨脱臼はこの骨が脱臼してしまっている状態のことで、脱臼してしまうと膝の曲げ伸ばしがうまくできず、歩行の異常や足の痛みなどが生じます。
この膝蓋骨脱臼には、完全に骨が外れてしまう「完全脱臼」と、部分的に骨の位置がズレてしまう「亜脱臼」があり、「亜脱臼」の場合は、ワンちゃんが伸びをすることで骨が正常な位置に戻すことがあります。
膝蓋骨脱臼は状態によっては手術が必要になることもあるため、疑われる場合は直ちに動物病院に行きましょう。
まとめ
ワンちゃんが手足を伸ばすポーズをするときの心理や理由は様々です。一見似たようなポーズに見えても、表情や尻尾の動きなどに違いがあります。愛犬をよく観察して、心理や原因を読み取ってあげましょう。痛みや病気のサインの可能性もあるので、日頃から見逃さないよう注意深く接しましょう。