犬はなんで伸びをするの?伸びをする理由や注意すべきポイントを解説!

こんにちは。

ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。

犬を飼っている人であれば、愛犬が前足を伸ばしている姿を見たことがある方も多いと思います。

普段よく見るからこそあまり気にも留めていない方が多いと思いますが、実は犬がする伸びにはいくつかの理由があります。

今回は犬が伸びをする理由や注意点について解説していきます。

犬も伸びをする?

人間も長時間椅子などに座り続けた後に、両手を上に伸ばすなどして背中を伸ばしストレッチしたくなることがあると思います。

犬もそれと同様に人間と同じように手を伸ばし身体を伸ばすことがあります。

犬の場合、伸びをする時に前足を前方に伸ばしつつお尻を上につきあげるか、身体を前方に出して後ろ足を伸ばす形が多いです。

ただし、犬が伸びをしている場合、必ずしもストレッチしてるだけとは限らず、別の理由がある場合もあります。

犬が伸びをする理由とは?

犬の伸びには色々な意味が隠されています。

先ほど書いた通り、身体を伸ばしてストレッチしたいという場合もありますし、何かの準備として身体を伸ばしている時もあります。

また、身体のどこかをかばうためにあえて一部を伸ばしている場合もあります。

犬の伸びの理由については、伸びをする際の細かな仕草や行動の違いなどで判別することが出来ます。

犬が伸びをする理由の見分け方や、その時の気持ちを解説します。

ストレッチをしている

犬が前足をピーンと伸ばし、お尻を突き上げるようなポーズをしている時には、ストレッチをしている可能性が最も高いです。

また、ストレッチで体を伸ばしている時には、身体を前方に出して後ろ足を伸ばす形をとる場合もあります。

先ほども書いた通り、人間がずっと同じ姿勢をしていたときに、両手を上に伸ばしてストレッチをするのと同じで、委縮した筋肉を伸ばすための行動です。

犬が伸びをした際に、ストレッチとして伸びをしていたかどうかは、伸びの前の体勢や行動を見ると分かりやすいです。

例えば、さっきまで寝ていて起き上がった時や伏せなど長時間同じ体勢だった後に伸びをしている場合はストレッチと考えて良いでしょう。

また、ストレッチの意味で伸びをする際は、伸びをしながらあくびをすることも多いです。

ストレッチをする為に伸びをしたのにその後また寝る場合には、同じ姿勢で寝続けるためにいったん身体をほぐしたという場合もあります。

遊びに誘っている(プレイバウ)

愛犬が伸びをしている時、飼い主さんを遊びに誘っている場合も多いです。

例えば、散歩をしている時やドッグランなどで遊んでいる時に、愛犬が他の犬や人間に向かって前足を伸ばして上体を低くし、お尻を高く上げるポーズをしているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。

この仕草は「プレイバウ」と呼ばれており、身体を使って自分の気持ちを表現するカーミングシグナルの1つとされています。

「プレイバウ」の時の伸びのポーズは、先述のストレッチをしている時の伸びのポーズとは微妙な違いがあります。

全体的なポーズは似ていますが、特に表情と尻尾の動きに違いが出ます。

「プレイバウ」の伸びの場合は、愛犬の目が輝き、口元は緩んでいて、さらに尻尾が高く持ち上がり、左右に揺れていることが多いです。

 

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リラックスしている

伏せをしている状況で後ろ足を伸ばしている場合には、リラックスした状態で休憩していることが多いです。

そのまま寝てしまうことも多いでしょう。

また、横向きになって、4つの足を伸ばして寝る場合もリラックスして寝てる証拠です。

こういった場合は、せっかくリラックスしながら休んでいるので、無理に構わず、静かに休ませてあげましょう。

ストレスを感じている

犬はリラックスしている場合だけでなく、ストレスを感じている場合にも伸びをすることがあります

犬がストレスを感じて伸びをする時は、ストレッチをする時の仕草とよく似ていて、伸びをするのと同時にあくびもすることが多いです。

ストレッチをしている伸びとの見分け方は、ワンちゃんが伸びをしている状況で判断しましょう

例えば、飼い主さんが強い口調で叱った後や怖い犬や不審な人やものが近くにいたり、大きな音が聞こえる場所にいたりする場合などにあくびをして伸びをしている場合などが該当します。

伸びには緊張をほぐす役割もあります。

ストレッチの時の伸びは固まった身体の緊張をほぐすことが目的ですが、ストレスを感じた時に伸びを行なう場合には、精神的な緊張をほぐそうとしているのです。

愛犬がストレスによる伸びをしている場合には、その原因を見極め、出来るだけ早くその原因を取り除くようにしてあげましょう。

 

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退屈に感じている

犬は退屈に感じている時にも伏せた状態で足を後ろにピーンと伸ばしていることがあります。

リラックスしている時の伸びと違うのは、表情や呼ばれた時の反応です。

休んだり寝ている訳ではないので、表情はしっかりとしており、「構って欲しいな」と飼い主さんに視線を送っていることもあります。

また、飼い主さんからいつ声をかけられても良いように準備ができているかのように、飼い主さんから見える位置に待機していることも多いです。

そんな場合には是非スキンシップを取ったり、おもちゃで遊んだりしてあげましょう。

痛みを我慢している

前足を伸ばし、お尻を高く上げていて、「プレイバウ」の時の伸びのポーズのように見えるけれど、尻尾は元気なく垂れ下がり股の間に挟んでいたり、小刻みに震えていたりしてる場合は「祈りのポーズ」と言われ、痛みを我慢しているサインの可能性があります。

犬の痛みによって伸びをしている場合には、お腹の痛みが原因であることが多いようです。

お腹の痛みを和らげようとして伸びの姿勢になるようです。

「祈りのポーズ」を繰り返すときは、かなり痛くてつらい状態だと思われるので、すぐに動物病院を受診しましょう。

犬が伸びをする際に注意すべきポイントは?

伸びをする時に注意すべきポイントをご紹介します。

「プレイバウ」には指示を出してから応じる

愛犬が「プレイバウ」の意味で伸びのポーズをとって遊びに誘って来た時は、飼い主さんとしては遊んであげたいものですが、愛犬の誘いにすぐに応じてしまうと、愛犬は常に自分の要求が通るものだと思うようになってしまう恐れがあります。

愛犬が「プレイバウ」の伸びのポーズをとった時は、まず「お座り」「伏せ」「待て」などの指示を出して、落ち着かせ指示に従わせてから遊ぶようにすることで、飼い主さんが主導権を握るようにしましょう。

 

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「祈りのポーズ」をとった時は要注意!

基本的に犬は痛みに強い動物と言われています。

そんな痛みに強い犬が先述の「祈りのポーズ」をとる時は、胃捻転などのお腹の強い痛みが原因であり、深刻な状況である可能性があります。

最悪の場合、一刻を争うこともあるので、愛犬が「祈りのポーズ」をとって辛そうな場合には、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

膝蓋骨脱臼の可能性

膝蓋骨とは、膝の前側にある皿型の骨のことです。

この膝蓋骨が正常な位置にあることで、歩いたり走ったりする時にスムーズに関節を動かすことができます。

「膝蓋骨脱臼」はこの膝の骨が脱臼してしまっている状態のことで、脱臼してしまうと膝の曲げ伸ばしがうまくできず、歩行の異常や足の痛みなどが生じます。

この「膝蓋骨脱臼」には、完全に骨が外れてしまう「完全脱臼」と、部分的に骨の位置がズレてしまう「亜脱臼」があり、部分的に骨の位置がズレてしまう「亜脱臼」の場合は、犬が伸びをすることで自分自身で骨を正常な位置に戻すことがあります。

「膝蓋骨脱臼」は状態によっては手術が必要になることもあるため、頻繁に伸びをして、「膝蓋骨脱臼」が疑われる場合は早めに動物病院に行き相談をするようにしましょう。

まとめ

犬が手足を伸ばすポーズをするときの心理や理由は様々です。

一見似たようなポーズに見えても、表情や尻尾の動きなどに違いがあります。

愛犬をよく観察して、どんな心理なのかを読み取ってあげましょう。

また、痛みや病気のサインである可能性もあるので、日頃から見逃さないよう注意深く接しましょう。