こんにちは。ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。
大きく振ったり、脚の間に挟んだり、高く立てたり…犬は様々な場面でしっぽを振ります。
犬にとってしっぽを動かす事は感情を表す大切な手段です。
ブンブンとしっぽを振る犬は喜びを全身で表しているように見えますが、実は喜んでいる時以外にもしっぽを振ることがあるんです。
今回は犬がしっぽを振る理由や犬の気持ちを詳しく解説します。
しっぽを振ることにどんな意味があるのかを知ると、愛犬との接し方が変わってくるかもしれません。
犬のしっぽにはどんな役割があるの?
犬のしっぽには一体どういった役割があるのでしょうか。
犬の尻尾は、背中から続く尾骨です。
複数の尾骨が連なり、先端にいくほど細くなっています。
尾骨の周りにはいくつもの筋肉があり、それぞれ筋肉が収縮することでさまざまな動きができるようになっています。
この筋肉によって犬はしっぽを小刻みに動かしたり、くるりと丸めたり、とても器用に動かすことができます。
感情を伝える
犬は鳴いたり、吠えたりする以外に、体全体を使って飼い主さんに感情を伝えています。
特にしっぽは振り方、速さ、高さによって異なる感情を表現しています。
また、犬同士のコミュニケーションツールとしても重要な働きをします。
寒さから身を守る
愛犬が寒い冬などに体を丸めてしっぽで鼻先を覆って眠る姿を見たことはありませんか?
この時しっぽをできるだけ体に巻き付け、体を温めています。
またしっぽで鼻先を保護し、鼻から冷たい外気を吸わないようにするなど、しっぽは寒さから身を守るための重要な役割を果たします。
バランスを取る
犬のしっぽは体のバランスを取るという役割も持っています。
全力で走ったり、飛び跳ねたり、どんな状況でも倒れないようにしっぽを上下左右に振りながら体のバランスを取り、転倒を防止しているのです。
また、急に曲がる時や方向転換する時、泳ぐ時の舵取りの役目もあります。
ニオイの拡散
犬は、肛門の辺りにニオイ袋があります。
獣医さんでの診察中、病院が苦手な子はこのニオイ袋から独特な人に取っては嫌な匂いを出して逃げることがあります。
犬は人より嗅覚が優れており、尻尾を振ってこの匂いを他の犬に知らせています。
https://youtu.be/SVfpyIxZcVg
こんにちは。
ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。
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しっぽの様子で犬の気持ちを理解する
犬はしっぽでどのような感情を伝えているのでしょうか。
尻尾の位置が高い場合相手への支配性が高く、攻撃的な時はしっぽがピンと伸びたり、毛が逆立っていたり、背中の方に反り返ることもあります。
反対にしっぽの位置が低いほど、服従心が強くなります。
脚の間に挟み込むようであれば、恐怖や不安を感じている状態です。
さらに細かくしっぽの様子を観察すると、犬の気持ちがより具体的にわかります。
しっぽを振らずに水平につき出す
しっぽを振らずに水平につき出しており、毛が逆立っていない状態であれば、何かに注目しているサインです。
しっぽを大きく振る
大きくしっぽを振っている場合は相手への好意や穏やかな服従を示しています。
しっぽだけではなく、腰を振って体を丸めるようにくねらせている場合は甘えの表現です。
また、しっぽを垂らした状態で左右に振っていれば、その環境に安心し、くつろいでリラックスしている状態を表しています。
しっぽを後ろ脚の間に巻き込む
後ろ脚の間に巻き込まれるくらいしっぽを下げているときは、怯えていたり、恐怖を感じている可能性が高いです。
さらに、姿勢を低くして動かない時は、攻撃するか逃げるか迷っている状態だと考えられます。
背筋の毛が逆立つこともあります。
また、どこかに痛みを感じていることもあるので、小刻みに震えている様子も見られたら体調を観察しましょう。
愛犬を叱った時、しっぽを後ろ足にしまうよう場合には「許してください…」という降参の意味でもあるようです。
しっぽを後ろ脚の近くまで下げる
体の高さは普通の状態でしっぽが下がっている場合は、肉体的または精神的にストレスを感じている可能性があります。
体勢が低くなっている時は、まわりの状況に対して強い緊張や不安を感じています。
この場合、息づかいが荒くなったり、足の裏に汗をかいたりすることもあります。
自分のしっぽを追いかけぐるぐる回る
犬はときどき自分のしっぽを追いかけ、ぐるぐる回ることがあります。
一見愛らしく見えるこの行動ですが、実は興奮や強いストレスからくるものだと言われています。
犬のストレスは「運動不足」や「環境の変化」といったことが原因の場合や、病気やケガによる不調がストレスになっている場合もあります。
ストレスの状態が長く続くと、体の免疫機能が低下し病気にかかりやすくなるため、このような行動が続くようであれば一度かかりつけの獣医さんに相談するようにしましょう。
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犬種によるしっぽの高さの違い
犬種によって元々のしっぽの高さが異なっています。
普段からしっぽが上がっている犬
普段からしっぽが上がっている犬種としては柴犬、秋田犬などの日本犬やプードル、パグなどがあります。
ただし、これらの犬種もシニアになるとどの子も筋肉が落ちるので下がり気味になります。
普段からしっぽが下がっている犬
普段からしっぽが下がっている犬種にはシェパードやイタリアングレーハウンドなどがあります。
水平の位置にしっぽがある犬
水平の位置にしっぽがある犬種としては、ダックスフンドやゴールデンレトリバーなどがあります。
しっぽが動かないときは?
犬は病気の場合、しっぽを振れないことがあります。
しっぽが触れない場合以下のような病気や生理現状の可能性があります。
馬尾症侯群
脊髄神経の末端は腰椎の部分で馬のしっぽのように細かく分かれています。
この部分を総称して馬尾神経と呼ばれています。
馬尾神経がさまざまな要因によって圧迫を受けることにより発症する神経症状の総称のことを馬尾症侯群と呼びます。
ボーダーコリーやシェパード、ロットワイラーなどがなりやすいと言われています。
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは、背骨同士を繋いでいる椎間板に変性が生じることで背骨の中にある脊髄を圧迫する病気です。
この病気になると、歩行困難や痛み、排尿困難などの症状が出ることがあります。
胴長の犬に多く見られ、ダックスフンドやコーギーなどがなりやすいです。
肛門嚢炎や肛門周辺の疾患
しっぽの下にある肛門が疾患になると動かさなくなります。
肛門辺りを触ると痛がって怒ることがあります。
その他の脊椎の疾患
犬同士で遊んでいて、腰の辺りを打ったり腫瘍などができたりすれば、しっぽを振らなくなることがあります。
加齢
高齢になるとしっぽの周りの筋肉が薄くなり、あまりしっぽを振らなくなることがあります。
また一般的に老犬になると怒りっぽくなり、喜ぶことが減ります。
しっぽを振ることへの対策とは?
しっぽを振るという行為は必ずしも喜びだけを表している場合だけでない為、そのままにしておくと問題行動に繋がってしまう可能性もあります。
飼い主さん次第でしっぽを振るという行為はコントロールする事が可能です。
愛犬の様子を見ながら適切な対応をしていきましょう。
勢いよくしっぽを振っている時は対応しないようにしよう
勢いよくしっぽを振っている時は嬉しさや楽しさを表していることが多いですが、この時にオーバーリアクションで反応すると犬は余計に興奮してしまいます。
犬の興奮を高めることによって、吠えやすくなる等の問題行動が出やすくなってしまうので、しっぽを振っている時は出来るだけ冷静に対応する方が良いでしょう。
集中しながらしっぽを振っている時は注意しよう
犬や人に注目しながらしっぽを高い位置で小刻みに振っている時は、その集中を解いてあげる必要があります。
こういった状態の時は相手に向かって威嚇をしている場合があるので、放って置くと近付いた時に攻撃に出てしまう可能性があります。
声をかけたり、お腹をそっとタッチして飼い主さんの方に意識を向かせるのが有効です。
まとめ
犬がしっぽを振っている時は、犬が喜んでいると思われがちですが、必ずしもそうでない場合もあります。
犬は人間の言葉を話せなくても、感情表現が豊かでしっぽの動きだけでも沢山のことを伝えてくれます。
愛犬のしっぽの動きに注目して、今よりもっとコミュニケーションを楽しんでみましょう。