こんにちは。ポメラニアンのモコ(@mocochi1011)です。
愛犬をしつける際、実は叱る方よりも褒めることがとても重要です。
しかし、どのように褒めれば良いのか分からない飼い主さんもいらっしゃると思います。
今回は、愛犬の上手な褒め方やご褒美をあげるときの注意点などについてご紹介します。
犬を褒めるしつけとは?
「叱ってはいけない」と頭では分かっていても、ついつい愛犬のしつけの延長で、咄嗟に「こら!」「ダメ!」と声を荒げて叱ってしまうこともあると思います。
褒めるしつけは「陽性強化」とも呼ばれるトレーニング方法で、犬自身がとった行動を強化することです。
例えば「座ったらおやつがもらえた!また座ったらおやつがもらえるかも?」といったように、犬自身に考えさせることが大切です。
犬を褒めるしつけが良い理由
犬が何か行動するときは、自分にとって得かどうかを判断基準にしています。
褒められたり、ご褒美を貰えることは得だと感じているので、その習性をしつけに活かすことができます。
一方、「叱る」という行為に対して犬の理解度はとても低いため、愛犬と飼い主さんとの信頼関係を崩すことにもつながります。
また、人間が大きな声を出したり強い口調になったりすることで、犬は危機感や恐怖心を感じてしまうこともあり、それが問題行動を引き起こすという悪循環を招く可能性もあるのです。
このように、叱ることは褒めることよりもタイミングや叱り方が難しいため、褒めるしつけが浸透してきたのです。
犬の上手な褒め方
犬を上手に褒めるのにはいくつかのコツがいります。
ここでは上手な犬の褒め方について詳しく解説します。
褒め方のコツ①褒め言葉を統一する
犬の褒める際は、褒め言葉は「GOOD!」や「いい子!」などの短くて分かりやすい言葉を使うようにしましょう。
そして、その褒め言葉は家族で統一することが大切です。
いつも同じ言葉の方が犬に褒め言葉を覚えてもらいやすく、しつけもしやすくなります。
また、犬も「今自分が褒められているんだ」という理解が早いため、より飼い主さんとの絆を深めることに役立ちます。
さらに、褒める時は犬に気持ちが伝わりやすため、頭や背中を優しく撫でて褒めてあげることがおすすめです。
犬が褒め言葉を理解できるようになれば、おやつを使わなくても喜んでくれるようになります。
褒め方のコツ②タイミングよく褒める
言葉の通じない犬にとって、褒めるタイミングはとても大切です。
「昨日はちゃんとトイレでできて偉かったね!」と言って1日経ってからおやつをあげても、時間が立った後では犬はなぜ褒められたのか、なぜおやつがもらえたのかは理解できません。
犬のしつけでは、”できたタイミング”で褒めることでしか「正しいこと」を伝えることができません。
効果的なタイミングは、犬が命令通りに動作を完了した「瞬間」が最も効果的です。
例えば、「伏せ」と命令し、犬が伏せの体勢にしっかりとなった「瞬間」に褒めましょう。
それは、犬の短期記憶はほんの数秒(1〜2秒)とも言われているため、何分も経ってから褒められても何に対して褒められているのか理解していないためです。
そのため、しつけのときはすぐに褒められるように準備しておくことが重要なのです。
褒め方のコツ③ご褒美に強弱をつける
犬を褒める時は、褒め方に強弱をつけるようにしましょう。
より難しいことをクリアできた場合は、褒め言葉とともに与えるご褒美を犬にとってより嬉しいものにするのです。
例えば、室内などの慣れた場所でのお座りの場合は「褒め言葉+撫でてあげる」というご褒美を、公園など外出時に気が散りがちな場所でのお座りが成功した場合は「褒め言葉+スペシャルなおやつ」というスペシャルなご褒美を与えます。
スペシャルなご褒美は、頻繁に与えてしまわず、本当に難易度の高いことをクリアしたときだけに徹底することが重要です。
褒め方のコツ④高いトーンで声をかける
よく「男性より女性のほうが動物に好かれやすい」と言われることがありますが、それは声のトーンが高さが関係しています。
動物が威嚇のために唸る時、いつもより低い声になります。
そのため、動物は低い音を聞くと警戒すると言われています。
声のトーンを高くすることで、犬は褒められているということを理解しやすくなります。
少しオーバーリアクションなぐらいのトーンで褒めてあげると、より効果的です。
褒め方のコツ⑤些細なことも当たり前と思わず褒める
上手な褒め方をしっかり会得されている飼い主さんは、当たり前なこともしっかりと褒めてあげています。
犬はたくさん褒められることで幸せな気持ちになり、飼い主さんをより一層大切な存在だと認めてくれます。
子犬を迎えた時、初めてお座りができた時や決められた場所できちんとトイレができた時はとても感動したのではないでしょうか。
しかし、子犬が成長するにつれて、飼い主さんの言うことを上手に聞けるようになってくると、日常的にできることはだんだんと適当な褒め方になりがちです。
犬ができることは、決してできて当たり前ではない為、小さなことでも見つけて、認めて、褒めてあげましょう。
これが飼い主さんと犬との信頼関係を築く大切なコミュニケーションになります。
しつけで犬を褒めるときの注意点
せっかく犬を褒めていても、犬が褒められていることを理解していなければ意味がありません。
そんな無駄褒めをしないための注意点について解説していきます。
褒めるタイミングを間違えない
先述の通り、犬を褒める際は声がけのタイミングがとても大切です。
しつけの際は、指示に従った「直後」に褒めたり、おやつをあげるようにしましょう。
少しでも時間が空いてしまうと、犬は何に対して褒められたのかがわからなくなってしまいます。
「なぜ褒められたのか」をしっかり意識させるためにも、褒めるタイミングには気をつけるようにしましょう。
おやつに頼りすぎない
おやつはしつけのご褒美としてとても便利なアイテムですが、使いすぎには注意しましょう。
犬がおやつだけを目的に指示を聞くようになってしまうと、飼い主さんの褒め言葉やスキンシップに喜びを感じ辛くなってしまうからです。
褒めるという行為は飼い主さんと犬とのコミュニケーションを深める行為でもあります。
飼い主さんの喜びが犬の喜びになるように、褒める時は言葉やスキンシップを中心にし、必要以上におやつをあげすぎないようにしましょう。
愛犬にとってのご褒美を知ろう
愛犬にとって何が「喜び」なのかを理解することで、褒めのしつけの幅が広がります。
ご褒美はおやつだけではありません。
まずは「愛犬の何を喜びとするのか」をよく観察することから始めましょう。
愛犬の好きなことを知ることで、おやつに頼らないしつけができます。
飼い主さんのことが大好きな犬の場合
飼い主さんのことが大好きな犬にとって最大のご褒美は「飼い主さん自身」です。
例えば犬の呼び戻し「おいで」を練習したい時、「飼い主さんの元へ行きたい」という気持ちが高まったタイミングで「おいで」声をかけ、こちらに寄って来させます。
この場合、犬にとって「飼い主さんの元へ行けた」ことがすでにご褒美となっているため、おやつやフードを使う必要はありません。
その代わりに、たくさん撫でたり褒めたりしてあげましょう。
嬉しい出来事と同時に起こる「言葉」が「褒め言葉」だと、少しずつ理解してくれるようになります。
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走ることや運動が大好きな犬の場合
走ることや運動が大好きな犬にとっては、最大のご褒美は「走ること・運動すること」です。
例えば、「待て」を教える時、「伏せ」や「お座り」の状態から短時間で「待て」を教えていきます。
その際、少しでも待つことができたら「よし!」や「OK!」などの合図で一緒に走り出しましょう。
「待て」をした後に「走り回れる」というご褒美がもらえると思うことでスムーズにしつけができるようになります。
「待て」は愛犬に教えておきたい基本的なしつけの1つです。「待て」は愛犬の身を危険から守るため、そして他人に迷惑をかけないため、また飼い主さんと愛犬の清潔な生活空間を守るために、最低限必要なしつけです。今回は「待て」のしつけについて、その必[…]
その他のご褒美
上記の2つ以外に愛犬が喜ぶご褒美を探したい場合には、以下のような「愛犬が好む行動」をご褒美にしてみましょう。
- ロープで引っぱりっこ
- ボール遊び
- 穴掘り
- ジャンプ
仮にご褒美におやつを与える場合であっても「ビーフジャーキー」や「チーズ」「ボーロ」など、様々なおやつの種類があるため、その中でどんなものが一番好きなのかも重要なので、愛犬の「嗜好性」をよく知っておくようにしましょう。
まとめ
今回は犬を褒めるしつけが良い理由と、犬の上手な褒め方、ご褒美をあげるときの注意点について紹介しました。
褒められることは犬にとっても嬉しいことなので、しつけに対して積極的に取り組んでくれるようになるでしょう。
褒める際は、声のトーンや表情を意識することで犬は喜びを感じるようになり、撫でてあげるといったスキンシップやアクションが加わることで飼い主の褒めてあげたいという気持ちが伝わりやすくなります。
褒めるタイミングなどにも注意し、効果的なしつけを行うようにしましょう。
愛犬にとっても飼い主さんにとっても、明るく楽しいしつけができるように、今回の記事を参考にしていただけたら嬉しいです。